前言撤回

滋賀県大津市の中学校で起こったいじめ自殺事件は、教育委員会
中学校に警察の捜査が入った。

そうしたら、教育委員会は態度を一変。「いじめとの因果関係は認め
られない」はずだったのに、「いじめは要因のひとつ」と言いだした。
…「いじめが要因」とよう言わんかいっ。

おねぇキャラの教育評論家・尾木ママは「調査の必要なんかない。
いじめが原因なのだから」と言っていたなぁ。

会見していた教育委員会の委員長に伺いたい。「いじめは要因の
ひとつ」とおっしゃるのなら、他の要因は何なのでしょうか。言い切った
のだから、勿論、他の要因が特定出来ているってことですよね?

…ふんっ、たわけが。

『ザ・フィフティーズ<上>』(デイヴィッド・ハルバースタム 新潮社)
読了。

やっとのことで上巻読了。1日に100ページなんてとっても無理だわぁ。

アメリカの豊かさを象徴する50年代は、高根の花だった自動車に
大衆車が登場し、毎年、1ランクずつ上の自動車に買い換えることが
ステータスになる。

道路網の発達も自動車産業に活況を与え、モータリゼーションの発達
は幹線道路沿いに多くのモーテルを誕生させる。

個人的に興味深かったのは、このモーテル群に不満を抱いて家族連れ
が安心して泊まれる場所を…を思い立ってホリディインを起業した男
の話だ。

思い立って起業できるだけの財力があるのも凄いが、「ないなら作って
しまえっ!」という発想が好きだ。やはり「必要は発明の母」なのだな。

マクドナルドのフランチャイズ化、郊外型住宅の大量生産とそれに伴う
大フロアを備えたディスカウント・ストアの誕生。ラジオに変わってテレビ
が家庭に普及したのも50年代だ。

そんな繁栄と表裏一体となったように、科学者たちは原子力爆弾の成功
から水爆実験への実現へと突き進み、マッカーシズムが吹き荒れる。

栄光と陰を余すところなく描き出すハルバースタム。やっぱり手強い。汗。