一蓮托生

最近、海江田大臣がお気の毒になって来た。玄海原発の再開問題で
いきなりすっから菅首相にはしごをはずされ、地元自治体は大混乱。
自身の責任問題について発言していた。

その玄海原発の公開説明会では九州電力のやらせメール問題が発覚。
そして今度は、原子力安全保安院である。

プルサーマルについてのシンポジウムに、中部電力に社員の出席を
要請していた。しかも、反対派ばかりにならぬよう発言を求めていた
という。

問題のシンポジウムは2007年の開催なのだが、今更それを公表って・・・。
なんだこれ?原発問題は電力会社だけが割るのではない。経産省も片棒を
担いでいるんだぞっていう電力各社の反撃なのか?

以前から原発問題に関心を持っていた者からしたら、「何を今更…」なんだ
けど、今なら原発に対して国内の意識が高いからってことで公表なのか?

持ちつ持たれつでやって来た電力会社と監督官庁、お互いの足の引っ張り
合いでも始めようって訳か。あまりにも醜い一蓮托生だな。

ローマ人の物語9 ユリウス・カエサル ルビコン以前[中]』(塩野七生
 新潮文庫)を読み始める。

国外逃亡をしたり、弁護士で失敗したり、薄くなり始めた頭髪を工夫したりと、
雌伏の時を過ごしたカエサルがやっと陽のあたる場所へ出て来る。

異例ずくめで出世街道かっしぐら。海賊一斉作戦も大成功のうちに終えた
ポンペイウス。抜け目ない金儲けの才能を活かし、ローマ随一の経済人に
なったクラッスス。そして、スペイン統治を成し遂げた我らがカエサル

この3人が手を結んだ三頭政治は、寡頭制の政治体制を維持したい元老院派に
対抗する。

そしてカエサルは、8年の年月を掛けることになるガリア戦役へと突入する。