1週間の始まり

「おっはよ〜」

むむ…早朝からテンションの高いこの声は、常連のおっちゃんである。
1週間、声を聞かないと「先週いなかったでしょう?」と言われるので、
今日は先制攻撃である。

「先週は月曜から金曜まで出勤してましたよ」
「先週はね、俺が休みだったの〜」

なんだよ、ひと足早い夏休みだったのか。どうりで朝一番の入電で声を
聞かなかったはずである。そして、常連のおっちゃんは今日も元気に
お仕事に励むのであった。

「今週もよろしくね〜」

今週は水曜日までしか出勤しませんけどね。笑。

ローマ人の物語13 ユリウス・カエサル ルビコン以降[下]』(塩野七生
 新潮文庫)を読み始める。

「懐古主義者たちの自己陶酔がもたらした、無益どころか有害でしかなかった
悲劇」

イタリアの高校の歴史の教科書にこう書かれるのが3月15日の出来事。そう、
ポンペイウス回廊で実行されたカエサル暗殺の日である。

全身に23カ所の傷を受け、カエサルがその身を横たえたのはかつての盟友、
ポンペイウスの像の足元だった。

元老院の原動力、カエサルを葬ったことで帝政移行を阻止しようとした者たち
であったが、その後の対応がまずかったことで却って窮地に追い込まれることに
なる。

カエサル暗殺に名を連ねた者たちは、権力を元老院に取り戻すどころかローマ
からの逃亡を余儀なくされる。