やると思った

SF作家・小松左京が亡くなった。肺炎。享年80歳。SFは少々苦手なので、
読んだのは『日本沈没』と『復活の日』くらいか。星新一も既に亡くなり、
これでSF界の御三家と呼ばれたうち、存命なのは筒井康隆だけになった。
ご冥福を祈る。合掌。

閑話休題

必ず問題になると思っていたら、やっぱりそうだった。東北地方の高速道路
無料化である。指定されたICの利用で、被災地に物資を運ぶ中型車以上の
車が無料になる制度なのだが、悪用する輩は出るものだ。

問題になっているのは常磐自動車道の水戸ICでのUターン利用である。
明らかに被災地には関係のない車両が、一旦、水戸ICで降りて狭い道や
コンビニの駐車場を利用して再度、水戸ICから乗り直す。

国交省が委託した業者が利用実態の調査を始めたようだが、既に遅いだろう。
制度を始めるまでに想定しておくもんじゃないのか。これも「想定外」ってこと?
聞き飽きたよ、「想定外」は。

トラック協会は悪質な会社から罰金を徴収して下さい。

ローマ人の物語8 ユリウス・カエサル ルビコン以前[上]』(塩野七生
 新潮文庫)読了。

著者のカエサルへの熱の入れようは半端じゃない。愛おしくて堪らないって
のがビシビシと伝わって来る。

これまでのローマ史に登場した主要人物とはまったく違った個性の持ち主だ。
スッラに睨まれて国外逃亡、弁護士として敗訴するとあっさり諦める。
でも、虎視眈々と元老院への権力集中を切り崩そうとする。

莫大な借金を作っても気にしない。それどころか、ローマ一のお金持ちで最大の
債権者・クラッススを味方につける。

元老院の議会中に手紙を認め、その返事を受け取るところを小カトーに見咎められ、
「陰謀に加担している」と批判されれば、その返事は女性へ送ったラブレターの
返事だったり。

「型破り」って言葉は、カエサルの為にあるんじゃないのか。