分かっちゃいるけどやめられない

「一番響いた。自分の言葉で言ってるし、目に力がある」

グレタさんの演説に対しての、進次郎大臣のコメント。
「重く受け止めた」ともコメントしているので、そろ
そろ日本としても具体策を公表して見てはいかがでしょう。

『書店はタイムマシーン 桜庭一樹読書日記』(桜庭一樹
 創元ライブラリー)読了。

作家・桜庭一樹の読書日記の第二弾は、2007年8月から
2008年2月までである。

第一弾の『少年になり、本を買うのだ』を読み終わったの
はいつだったかを調べたら、2011年11月30日だった。

第二弾を手にするまでに随分と時間が経ってしまった理由は
分かっている。本書のような、人様の読書日記を読んでしまう
と、そこに掲載されている本を読みたくなるからだ。

当然のように「読みたい本リスト」は増殖し、時としてネット
で衝動買いしていることもある。分かってるけど、やめられない
のが本読みの性なのだろう。

第一弾を読んだ時も感じたのだが、著者の読書量の凄まじさに
まず圧倒され、それがきちんと蓄積されているから引き出しも
多い。インプットとアウトプットのちゃんと出来るって凄いな
と思うのは、私が読んだそばから内容を忘れ、時には同じ作品
を初読みだと思って手にして途中で気が付くことが多いから
なのだろう。ちゃんと覚えておけよ、自分。

著者だけではない。著者担当の各社の編集者の本に関する知識
の豊富さにも舌を巻く。やっぱり文芸の編集者って相応の教養
がなければ、担当作家と延々と本の話が出来ないよね。

サブタイトルには読書日記とあるので、著者が日々手にした
作品名は勿論記されているが、中心となるのは身辺雑記なの
で、文学賞受賞のドタバタなどもあり、飽きずに読める。

授賞式などで他の同業者に会った著者が、「あの人も、この人
も動いている!」なんて感じるところは微笑ましい。

私も以前、新宿のゴールデン街で某作家さんを見掛けた時に、
「わっ!○○だ、本当にゴールデン街にいるんだぁ」と感動
したことがあったっけ。

本書を読むと、最近、読書量自体が減っている自分を反省する
のだが、著者のように大量に読んで、大量に記憶することは無理
なんだよな。

その記憶力が羨ましいのと共に、新宿・紀伊国屋書店のような
大型書店が住まいから徒歩圏内であることに涎が出ました。