報道が悪い

病院が患者を取り違えたり、産院が赤ちゃんを間違えて
親に渡したり、火葬場がご遺体をテレコにしちゃったり
したら結構大きなニュースになって、責任者がお詫びの
会見をしたりすると思うの。

それなのに「報道さえなければ、いや、せめてもう少し遅け
れば沿海地方の慰霊事業は復活していたのに非常に残念だ」
なんてメールを送る厚生労働省の担当者って、「取り敢えず、
遺骨なんだから誰のでもいいだろう」くらいに思っているの
ですかねぇ。

シベリア抑留者の遺骨収集事業で、専門家も同行させず、ロシア
人のものと思われる遺骨を持って帰って来ちゃったのは、遺骨の
帰還を待ち望んでいたご遺族としては「はぁ?じゃあこれ誰?」
となるだろうし、ロシア側にとっても「勝手に日本に持って行く
んじゃねぇよ」ってなると思うのよ。

ロシア側が日本の調査団受け入れを中止したことに対して、事業に
協力する団体にこんなメールを送る神経が分からんわ。

しかも、厚生労働省は取り違えの可能性については14年も前に
把握していたのに、ロシア側にその事実を隠していたんだよね。
そりゃ、中止にもなるわ。

それを「報道のせい」にするってなんでしょうね。

あれかな?戦中に「名誉の戦死です」との言葉と共に遺族が手に
した骨壺には石ころが入れられていたのと同じ感覚なのかな。

もし、ロシア側から中止の要請がなかったら、もっと多くの
ロシア人の遺骨が不本意に海を渡ることになっていたのかも
しれないのにね。

これはもう、担当者の実名を公表してもいいような案件だと
思うわ。