私の心の叫びを聞いてくれ

参院選の投票に行って来た。今回、おしどりマコの件も
あって立憲民主党は推せなかったんだよなぁ。

まぁ、こう書いたら私の投票先の予想はつくかと思いますが。(^^ゞ

それにしても埼玉県、投票率が低過ぎ!選挙に行こうよ、
埼玉県民。

ムンクを追え! 「叫び」奪還に賭けたロンドン警視庁美術特捜班
の100日』(エドワード・ドルニック 光文社)読了。

1994年2月14日。リレハンメル冬季オリンピック開会式当日の
早朝、オスロ国立美術館から世界的名画が持ち去られた。

ムンク「叫び」の油彩画である。本書は答案事件発生から名画
奪還までを追ったノンフィクション…のはずなんだが、ワクワク
しないのよ、ちっとも。

タイトル・サブタイトル通りに盗まれた「叫び」を、ロンドン
警視庁の囮捜査官が追うのだが、この過程だけをじっくり描いて
いれば「だ・か・らぁ~、ムンクはどうなったんだよ!」と何度
も突っ込みを入れなくても済んだのに。

美術品盗難事件の事例として、ボストンのガードナー美術館で
起きた盗難事件を引くのは分かる。分かるんだが、それ以外の
盗難事件を多く例に引いている。

これが「叫び」盗難事件の全体像をぼやかしてしまっている感じ。
だって、「ムンクへ戻ろう」なんて書いておいて、その直後から
本筋と離れた話が延々と続くのだもの。

犯罪捜査のノンフィクションなんだよ?それなのに、散漫に過ぎ
て緊迫感ゼロになってしまっている。

もっとさぁ、こう…なんか書きようがなかったかな?それとも
取材不足なのか?だから、他の美術品盗難事件を多く紹介する
ことで水増ししているのか?

これはタイトルとサブタイトルをつけた、翻訳書の編集者の勝ち
だわ。だって、これだといやがうえにも期待値は上がるでしょう。
そうして、私のように立ち読みせず、タイトルだけで興味を惹かれ
る人間は完敗ですよ。

油彩画は奪還されたのだが、2004人は今度はテンペラ画の「叫び」
が盗難に遭い、2006年にオスロ市内で発見されている。本書を読ん
で一番驚くのは、「叫び」奪還の過程ではなく、美術館等の警備の
薄さだった。

余談だが、当時、私は「リレハンメルの貴公子」と言われたフィギュア
スケート男子シングルスのアレクセイ・ウルマノフに夢中で、「叫び」
盗難事件には1ミリの関心もありませんでした。

 

ムンクを追え! 『叫び』奪還に賭けたロンドン警視庁美術特捜班の100日

ムンクを追え! 『叫び』奪還に賭けたロンドン警視庁美術特捜班の100日