本当の巨悪はどこにいる

「高齢者の皆さんは大学へ入学して通学するといい。
シルバーパスが廃止になっても学割が使える」

今日の党首討論での希望の党代表・小池百合子氏の発言なの
だが、都政と国政がごっちゃになってませんか?シルバー
パスって広域で実施しているのは東京都だけで、あとは自治
単位で若干違うのではありませんでしたっけ?

希望の党ならぬ棄望の党だね☆

あー、やっぱり陶片追放制度が欲しいっ!

田中角栄を逮捕した男 吉永祐介と特捜検察「栄光」の裏側』
(村山治/松本正/小俣一平 朝日新聞出版)読了。

子供ながらに田中角栄逮捕は衝撃だった。ロッキード事件の本質
なんてまったく理解していなかったが、首相経験者が逮捕される
なんて大変な事件なんだと思っていた。

のちにロッキード事件について書かれた作品をいくつか読んで、
「この事件、なんかおかしくないか?」との思いを抱いたのだ
が、突き詰めて行ったら謀略説になってしまいそうなので今は
控える。

田中角栄を逮捕時の主任検察官が本書で取り上げられている吉永
祐介氏。ノンフィクションだと思って購入したのだが、元検察
担当記者3人による鼎談だった。

吉永氏の事件に対する姿勢や人となりなども語られているのだが、
検察とマスコミの親密さに驚く。今よりもおおらかな時代だった
と言ってしまえばそれまでなのだが、新聞の社説が検察の判断に
影響を及ぼしていたとはね。

記者がいかに検察関係者に食い込んだかや、特ダネを「取った、
取られた」の回顧談が多くていささかうんざりした。

記者クラブ制度に対しての自己弁護、テレビ局は新聞社は優秀な
記者を抱えている等の発言もどうかと感じた。フリーランスの記者
にだって、優秀な人はいるんだけどな。「新聞社の記者」である
ことをエリートだとでも勘違いしているんじゃないか。

検察は本当に「巨悪を暴く」機関として機能しているのかとの疑問
はあるんだよね。近年続出した検察による不正捜査、自白の強要は
体質としか言いようがないんじゃないだろうか。

ロッキード事件だって時の三木首相に政治利用されていないかなぁ。
その後のリクルート事件もなんか尻すぼみだったし。

本当の巨悪は検察の手を逃れて、ほくそ笑んでないだろうか。