国会には頭のおかしいセンセイがいっぱいいる

「フジTVで、首相が、「模型」まで作って「戦争」を「火事」にたとえて
必死に説明する姿はあまりに酷かった。「火事」は消し止めれば済むが、
「戦争」は武力行使すれば相手は反撃するでしょう。首相が、戦争法案
について、説明する能力を欠いているし、説明する意思もないことが良く
分かる番組でした。」

共産党・志位委員長のTwitterでの呟き。おっしゃる通りです。火事と
戦争はまったくの別物。

たとえ話をするごとに墓穴を掘っていることに気が付かないようだ。

『政治家失言放言大全 問題発言の戦後史』(木下厚  勉誠出版
読了。

政治家と言えども聖人君子ではない。それは分かっている。分かって
いるけど、失言・放言が多過ぎるわっ。

戦後の東久邇宮内閣から平成25年の菅内閣までの、政府与党の
政治家の問題発言の集大成である本書を読んでいると、品性・
知性・教養・品格に欠けてなけりゃ政治家に向いてないのかと
も思ってしまうわ。

それも時代が現在に近づくにつれ、品性下劣になっているように
感じるわ。特に女性蔑視やら、公害被害者に対する発言の酷い
ことったらありゃしない。

揃いも揃って釈明やら訂正やらしているけどさ、ぽろっと言って
しまうことほど本音だよね。人種差別に繋がることを、さらっと
言ってしまうんだから。

それにしても自民党のセンセイたちは昔っから憲法改正をした
くてしょうがないんだな。アメリカに押し付けられた憲法だって
論調のなんと多いことか。

日本国憲法アメリカからの押し付け憲法だって言うんなら、
自衛隊も、日米安保条約も、日米地位協定も、在日アメリカ軍
基地も、アメリカから押し付けられたものですけどね。そこには
触れないのねぇ。

本書には「これは的を射ているだろう」って発言も集録されている。

問題発言の多い田中真紀子氏が小渕首相急死後に言った
「裏でコソコソ閣僚ポスト争いをしている人はガレージセールで
一掃すべきだ」なんて気持ちいいじゃない。

また、大平首相亡きあとに首相に押された伊東正義氏の「本の
中身が変わらず、表紙だけ替えてもダメだ」とかね。

青島幸男氏の「あなた方は中曽根さんの言いなりだ。全員、
腰抜けだ!」も爽快だわ。

お気の毒なのは民主党政権下でどうしたことか防衛相になって
しまった田中直紀氏の発言。これは本書に採録すべき発言
だったのかな。

特にゲル閣下・石破茂氏相手の答弁なんて、単なるいじめにしか
見えなかったもの。まぁ、大臣が子供みたいな答弁じゃ困るのだ
けれど、政界きっての軍事オタクでは相手が悪かったよね。
政治家にしてはお人柄はよさそうだけど、直紀さん。

本書は700ページ超。もうお腹いっぱいと言うより、胸焼けしそう
な読後感である。

尚、タイトルは「日教組には頭のおかしな先生がいっぱいる」と
渡辺美智雄氏の言葉をお借りした。