ダラスの悲劇は何故起きたのか

天皇皇后両陛下の葬送についての方針が発表された。

埋葬されるのは武蔵野陵墓内。天皇陵と皇后陵が寄り添う
ような配置になる。

天皇陛下皇后陛下との合葬もお考えのようだが、「あまりにも
畏れ多い」との皇后陛下のお気持ちを汲んだようだ。

今上天皇らしいお考えだと思う。こうやって一般に知らしめるのも
いいかもしれないね。

ただ、次代を考えると・・・。以下、自粛。

ケネディ暗殺 ウォーレン委員会50年目の証言 上』(フィリップ・
シノン 文藝春秋)読了。

1963年11月22日、アメリカ・テキサス州ダラス。第35代アメリ
大統領ジョン・フィッツジェラルドケネディがオープンカーでの
パレードの最中に射殺された。

現職大統領、しかもアメリカが大きな期待を寄せた新時代の
大統領の暗殺はアメリカのみならず、世界に大きな衝撃を
与えた。

ケネディ亡きあと、副大統領から新大統領となったジョンソンに
よって招集されたのがこの暗殺事件を検証する為のウォーレン
委員会だ。

連邦最高裁首席判事アール・ウォーレンを委員長に、後に大統領
となるフォード、ピッグス湾事件で失脚した元CIA長官アレン・ダレス
などの6人の委員によって構成された。

実際に事件の調査にあたったのは当時の若き法律家たちだ。本書
はその元調査員が著者へコンタクトしてきたことから、当時、委員会
では何が行われていたかを綿密に追ったノンフィクションである。

マフィアによる暗殺、外国勢力による暗殺、自国の情報機関による
謀殺まで。ケネディ暗殺にまつわる陰謀論はさまざまある。

そんな陰謀論がどうして生まれたのか。本書を読むと納得がいく。
FBIは実行犯とされるオズワルドが要監視対象だったのに監視
を怠ったことを隠ぺいする為に、早々にオズワルド単独犯説で
報告書をまとめ事件を終わらせようとする。

事件が発生した地元のダラス警察は、オズワルドの犯行の実地
検分もせず、貴重な目撃者の証言も取っていない。

そもそも、瀕死の大統領が運び込まれた病院で銃弾が飛び出した
と思われる大統領の喉が気管切開されていたなんて。

若き弁護士たちは犯罪学の専門家ではないけれど、ケネディ暗殺
事件を調べるうちに徐々に解剖学や弾道学の専門知識を身に付け
ていく。

しかし、そのすべてが報われる訳ではない。様々な思惑が入り乱れ、
思うような調査が出来ないことがまま起きる。

さぁ、下巻も楽しみ〜。