あなたも明日から超能力者

金環日食で日本列島が大フィーバーである。心なしか早朝の電車も
普段より人が多かったようだ。皆さん、出勤前に観測だったのかな。

生憎と私は仕事中。直接見ることは出来なかったので、テレビで
観測というか観賞である。でも、生で見るのとテレビとじゃ違うの
だよねぇ。残念。

帰宅して夕方のテレビ・ニュースを見たら、この日の為に会社を
休んだ人も結構いたようだ。

テレビ各局も横並びで生中継をしているなか、やっぱりやりました!
テレビ東京。通常のアニメ番組を放送だ。いいなぁ、このぶれなさ。
政治家センセイたちは見習うように。笑。

『超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか』(リチャード・
ワイズマン 文藝春秋)読了。

小学生の頃、遠足で日光へ行った。藤村操が「曰く、不可解」との
遺書を残して身投げしたことから自殺の名所になった華厳の滝
前で記念撮影をした。

写真が焼き上がって来た時、「霊が映っているっ!」とクラス中で
大騒ぎになった。しかし、私にはどこをどう見ても霊らしいものが
見えなかった。皆、本当に見えていたのだろうか。

今になって思うと、あれは集団ヒステリーの一種ではなかったか。

本書は幽霊の目撃や交霊術等の超常現象の正体や、占い師や
マインドコントロールのからくりを脳の機能から解き明かしている。

常々、占い師って胡散臭いと思っていたのだがやっぱりね…と
いう感じである。最近、話題になった女性お笑い芸人もこの本を
読んでいれば妙な騒動に巻き込まれることもなかったのになぁ。

脳科学と心理学で、超常現象と言われるものの大方の説明は
つくらしい。言われてみれば「なるほど〜」と納得だ。

しかし、人間の記憶とか脳とかってかなり当てにならないもの
なんだなぁ。信じたいことを信じ、見たいものを見る。だから、
他人に見えないものでも見たことになっちゃうんだね。

紙上で出来る実験も出ていて、飽きずに読めるがオカルトや
脳科学に詳しい人には物足りないかも。

尚、少々おふざけの文章も混じっているので専門書だと思って
読むと不快になるかも。私はこういうの好きだけど。

ロンドン塔でも幽霊の出るホテルでも、何も見ることも感じることも
出来なかったが、本書を読んだら私でも超能力者になれるかも
しれぬ。笑。