めったに体験できない読後感

くっだらないねぇ。大阪府知事大阪市長がダブル辞任して、
テレコ立候補してダブル選挙ですってよ。

馬鹿が馬鹿の一つ覚えでまたまた大阪都構想とかうわ言を言って
いるんだが、既に住民投票で否定されてるじゃん。

税金の無駄遣いできるほど、大阪って余裕あるんだねぇ。それだった
ら、大阪万博の費用は全部自分のところで賄ってね☆

大阪維新の会」と書いて「幼稚」と読んでいいですか。

『秘密工作者 チェ・ゲバラを殺した男の告白』(フェリス・I・ロドリ
ゲス/ジョン・ワイズマン 光文社)読了。

凄い、凄い!何が凄いって表紙カバーに記されている訳者名が、
著者の名前よりでかいのが凄いっ!

さすが世界を股にかけて来たノビーだっ!CIAに200人の知り合いが
いるとか豪語していたから、本書の著者も知り合いなのかしら?

で、凄いのは表紙カバーのデザインだけで内容はというと「へぇ
へぇ、そうでっかぁ」って感じ。

革命家チェ・ゲバラと言えば日本でも人気があるからサブタイトル
に入れたのだろうが、著者はCIAのエージェントしてボリビアでの
ゲバラ拘束には関わっているだけで実際に射殺したのはボリビア
政府軍の兵士だからね。

ウソを書いてはいけません。あ、そうか。訳者がノビーだからウソ
でもいいのか。だって、ノビーと言えば書店のノンフィクション・
コーナーよりも空想小説コーナーが似合う捏造ジャー…(以下、自粛)。

さて、肝心の内容。著者はカストロ憎しの亡命キューバ人。紆余曲折
あってCIAに在籍することになった。そこで実際に携わった、ボリビア
でのゲバラ生け捕り(ボリビア政府によって見せしめの為、処刑)や、
カストロ暗殺計画、ヴェトナム戦争等について書かれている。

フィデル・カストロがそのカリスマ性で革命後のキューバをまとめて
行った一方で、革命前のバティスタ政権の富裕層でアメリカに亡命し
キューバ人から、その死を望むくらいに憎まれていた。

だから、2016年にカストロの死が伝えられると狂喜乱舞する人々の
様子が報道されたのは知っていた。豊かな暮らしを根本から覆された
恨みなのだろうなと思って受け止めた。

なので、本書ではアメリカの傀儡政権側を支持した人々がバティスタ
時代をどう評価しているか知りたかったのだが、その点に関しては
皆無だった。

ただただ、カストロが憎いだけ。その恨みつらみが著者とCIAを繋ぐ
ことになったのだろが、結局は638回もカストロ暗殺計画を立てて
おきながらすべて失敗。カストロは天寿を全うしましたとさ。

ヴェトナム戦争にしても同様。著者の言いたいことを簡単にまとめると
「ヴェトコン殲滅に尽力しました」となるのだが、こちらもアメリカは
撤退するしかなかったじゃ~ん。

よくこんな作品を世に送り出したなぁと思う。CIAがただのオマヌケ
集団に見えるし、キューバに関しては益々カストロに肩入れしたく
なる不思議な内容だった。

まぁ、キューバにしろ、ヴェトナムにしろ、アメリカという巨人に
対峙した方に感情移入しちゃうんだよね、わたしゃ。

書かれている内容のほぼすべてに反感を抱かせてくれる読書体験
だった。めったにない体験をしたことだけが収穫かな。