理念は生き残るか
どんな人間にも寿命がある。いつかは命の終わりを迎える。でも、
この人はずっと生きているんじゃないかなんて思っていた。
キューバ革命の指導者であり、アメリカの目と鼻の先で共産革命
を成し遂げたフィデル・カストロが亡くなった。
90歳という年齢を考えれば、いつ死を迎えてもおかしくはなかったの
だとう。しかし、いざ訃報がもたらされれば衝撃は大きかった。
北部同盟のマスードが暗殺された時と同じくらいの衝撃だわ。
インターネットを徘徊し、カストロ死去の記事を読み漁った。
亡命キューバ人からは相当に憎まれていたけれど、それでもキューバ
をキューバ人の手に取り戻したカストロと、彼の理念に共鳴したゲバラ
をはじめとした人々は、歴史上だけではなく記憶にも長く残ることだろう。
長年、キューバに行きたいと思っていた。フィデル・カストロのキューバを
見たいと思っていた。ロシアばかりに行っていないで、早めにキューバへ
行けばよかった。
フィデル亡きあと、彼の理念は生き続けるだろうか。オバマ大統領の
アメリカとの国交は回復した。今後、アメリカの帝国主義に飲み込まれず
にキューバはキューバとして生き残れるだろうか。生き残って欲しいと
思うんだけれどね。
「私は今でもチェの夢を見る」
生前、カストロは言っていた。願わくばゲバラが出迎えてくれますように。
引き続き『戦争報道とアメリカ』(柴山哲也 PHP新書)を読む。
ヴェトナム戦争の時は日本の大手メディアもメディアとして機能していた
のだよなぁ。