少女はなぜ殺されたのか

16歳と言えば日本ではまだ高校生だよね。「少女」と言っていい年齢
だと思う。

ジーナト・ビビさんはパキスタンで子供たちに『コーラン』を教えていた。
優しい先生だったと言う。

その先生が死んだ。否、自分の母親に焼き殺された。自らが選んだ
男性と結婚したから…との理由でだ。

一部の地域で今でも行われている「名誉の殺人」の犠牲者がまた
出てしまった。娘を手に掛けた母親は「私は家族の名誉を守った」
と周囲にアピールしていたとか。

家族以外の男性と話をしただけで、親族によって命を奪われる
「名誉の殺人」。毎年、数百人に登る女性が犠牲になっている。

宗教的なものではなく、きっとその地域の慣習なのだろうけれど
日本ではイスラム教と絡めて報道されることが多い。そこは区別
して欲しいんだけどな。

女性の割礼といい、略奪婚といい、名誉の殺人といい、いい加減に
女性の命を軽く扱うのは止めて欲しい。

宗教や地域を問わず、性差別がなくなればいのに。

エストニア紀行 森の苔・庭の木漏れ日・海の葦』(梨木香歩 
 新潮文庫)を読み始める。

北ヨーロッパの小国・エストニアを巡った9日間の紀行集。