赤ちゃんが死んだ

赤ちゃんが生まれた。ガザ地区空爆の犠牲になった妊婦さんの
胎内にいた赤ちゃんは、帝王切開で生まれて来た。

その赤ちゃんが死んだ。僅か5日の命だった。取り上げた医師は
「我が子のようだ」と言っていた。その、赤ちゃんが死んだ。

イスラエル軍による攻撃で、ガザ地区での犠牲者数は過去最悪に
達した。今、こうしている間にも命を落としている人がいるかもしれない。

72時間の停戦はたった2時間で破られた。ハマスイスラエルも、お互い
が相手が先に攻撃して来たと言い張っている。

どっちが先だろうが、一般人が犠牲になっているのには変わりがない。
ガザ地区では市民の避難先となった国連関係の学校までが爆撃
された。

ホロコーストじゃないのか。空爆とか、軍事侵攻なんて生易しい言葉
でいいのか。これは「ガザ地区大虐殺」と呼ぶべきなんじゃないのか。

イギリスで、カナダで。ガザ地区への攻撃反対のデモが起きている。
そんな海外のデモの様子は伝えるのに、日本でも同じようなデモが
行われていることを伝えない日本のメディアってなんだろう。

アメリカはケリー国務長官が停戦への働きかけをしている一方で、
国防省イスラエルへへの弾薬の提供を公にした。どんな二枚舌
なんだろう。

イスラエルの攻撃に脅え、眠ることも出来なくなった子供たち。
彼ら・彼女らに憎しみの芽を植え付けるのはもうやめようよ。

赤ちゃんが死んだ。母親を失った赤ちゃんの命は、停電で奪われ
た。5日だけ、この世の空気を吸って母親の元へ旅立ったのか。

生を受けた場所が違っていたら、母親も亡くなることはなかったろう。
そうして、今頃は母親の腕に抱かれていたのかもしれない。

赤ちゃんが死んだ。切ない…。

引き続き『核時計零時1分前 キューバ危機13日間のカウントダウン』
(マイケル・ドブズ NHK出版)を読む。

CIAっておバカなのか…。