リメイクは止めて〜
我が家には遠方の友人たちから度々荷物が送られてくる。
季節の食材や果物だったり、読み終わった最新刊の本
だったり。
今日も今日とて、ポストにメール便が入っていた。開封する
と出て来たのは映画のDVDが1枚。
「グロリア」。大好きな映画だ。でも、でも…。シャロン・ストーンの
リメイク版じゃないか〜。私が好きなのはオリジナルの方なのよ〜。
1980年公開のオリジナル版「グロリア」の主演はジーナ・ローランズ。
ローランズ演じる、うらぶれた中年女性グロリアの元に飛び込んで来
たのは同じアパートに住む少年。
少年の父はマフィアの会計士だったが、組織を裏切り、一家は惨殺
され、ただ一人生き残った少年は母の友人であったグロリアに助け
を求める。
マフィアの元情婦だったグロリアと、組織の隠し口座を記した手帳を
持った少年の、組織からの逃避行が始まる…とストーリー。
このグロリアを演じたローランズが本当に素晴らしい。特に美人でも
ないのだけれど、徐々に少年に感情移入していく過程でマフィアと
対等に渡り合うグロリアは正に「姐さん」なのだ。
それなのに、リメイク版と来たら…。シャロン・ストーンが美人なだけ
の映画だし、いらん色気はあるし。初代グロリアのローランズが
少しだけ出ているのが救いというダメ映画なのだ。
シャロン・ストーンと言えば彼女が主演した西部劇「クイック&デッド」
も酷かったものなぁ。ジーン・ハックマン、レオナルド・ディカプリオの
魅力的な共演者に恵まれていたのにな。
もうリメイクは禁止してくれないだろうか。リメイク版がオリジナルを
超えた作品なんてほとんどないだろう。
あぁ、私の愛するグロリア。タイトスカートとハイヒールで走り回り、
拳銃をぶっ放すことも躊躇しなかった格好いいグロリアが台無し
だわ。
尚、この「グロリア」のストーリーは、後のジャン・レノ主演「レオン」
の台本に叩き台になっているのだ。今じゃドラえもん姿も板についた
ジャン・レノだが、「レオン」の時は素敵だったな。
引き続き『ガロア 天才数学者の生涯』(加藤文元 中公新書)を
読む。
わたしゃ、二次方程式でもお手上げなのに、五次方程式ってなんだよ。