代々木駅東口にロシアがあった頃

「正直、公正」

自民党総裁選に名乗りを挙げているゲル閣下のキャッチフレーズに
いちゃもんがついた。それも自民党内から。

曰く「安倍総理への個人攻撃だ」ですって。

分かってましたけどね。安倍晋三が正直でも、公正でもないことは。
まあ、自民党内でもそう思っているってことでOKなんでしょうかね、
今回のいちゃもんは。

『ロシア語だけの青春 ミールに通った日々』(黒田龍之助 現代書館
読了。

旧ソ連時代を含め、ロシアのアイスホッケーやフィギュアスケート
好きだ。過去にはバレーボールや体操もロシアびいきだった。ロシア
民謡も好きだし、赤軍合唱団のCDだって持っている。この十数年は
ロシアのポップス歌手にも興味がある。

ロシア国内でライブに行ったこともあるが、悲しいかな、ロシア語が
分からない。それでも周囲の観客を真似てノリノリで楽しんで来た。
何を歌っているのかはさっぱり分からないんだけどね。

ロシア語が出来たらいいなぁと思ったことは度々ある。今も思う。
そうしたら、動画サイトに挙がっているロシアのテレビ番組とかを
観て、もっと趣味の範囲を広げることが出来るのになぁと思う。

それにロシア語でロシア民謡を歌ってみたい。「カチューシャ」とか
歌いたいよね、ロシア語で。

幾度か教えてもらったことがある。自分でもNHKロシア語講座
テキストを購入して勉強しようとしたこともある。そして、挫折を
繰り返し現在に至っている。

だから、ロシア語は私の憧れでもあるし、本書の舞台になっている
ミール・ロシア語研究所だって過去には通ってみようかと考えたほど。

やっぱり通っておけばよかったと後悔する。「ひたすら発音、ひたすら
暗誦」。講師からの容赦ない駄目だし。それでも、一途にロシア語の
習得に励んだ著者の青春の日々がユーモラスに綴られている。

以前、ロシア語を話す家人にロシア語を教わろうとした時、「知ってる
ロシ語を言ってみて」と言われ、「スパシーバ」と口にしたのが運の尽き。
「スパシーバ」だけを30分くらい発音させられる羽目になったっけ。

ロシアのポップス歌手の動画を観て、「これ、なんて謳っているのか
訳して」じゃ勉強になってないよね。反省。

熱烈にロシア語を勉強したくなったのだが、これはきっと一時的な
熱病みたいなもので、私の場合は身近にロシア語を解する人間がいる
のでついつい楽をしようとするんだよな。

でも、思いついた時にミールに通っていたら、著者のような言語学者
はなれなくとも、「カチューシャ」は歌えるようになったかもしれない。

著者が生徒として、その後は講師として過ごしたミール・ロシア語研究所
は2013年に閉校になった。語学学校は数多あれど、ミールのような学校
はもう無理なのかな。

著者の語学学習への考え方などもあり、エッセイとしても語学の勉強方法
としての参考にもなる。

さて、赤軍合唱団のCDでも聴くか。歌詞は分からないけどね。