ロシア文化から革命を語る

ロシア革命100年の謎』(亀山郁夫×沼野充義 河出書房新社
読了。

読み始めてすぐに緊急手術・入院、退院後の自宅療養と続いて
読み終わるのにめちゃくちゃ時間がかかってしまった。

昨年はロシア革命から100年ということで関連書籍がいくつか出ている。
本書もそのうちのひとつ。

ただ、タイトルにこそ「ロシア革命」と入っているが全体としては革命
前夜からのロシアの芸術・文学史を基礎において、ロシア民族を語る
という感じかな。

トルストイドストエフスキー等の作家をはじめ、芸術家・音楽家
名前がわんさか出て来るので、ある程度のロシア文化の知識がないと
ふたりの話について行くのが大変。

ロシア文学を読み漁ったのって10代後半から20代にかけてだもの。
細かいところなんて既に忘却の彼方なので、記憶を呼び起こすのも
一苦労だったわ。

それでも、ロシア文化おたく(?)ふたりの対談は面白かった。頭のいい
人の話というのは予備知識がない人間が読んでも理解しやいんだなと
思った。

後半部分では「え、そんなこと言っていいの?」と若干、読んでいる側
が引くような発言もあるが、これもおふたりのロシア愛なのだろうな。

読み終わってロシア人作家の作品を読みたくなった。革命を念頭に置いて
読むと、以前とは違った読み方が出来そうだ。