新聞記者を名乗るな

例のパナマ文書の調査にも活躍した女性ジャーナリストが乗って
いた車ごと爆殺されたのはニュースでも報道されている。この事件
について「産経新聞」がトンデモナイことを書いている。

「日本の新聞記者でよかった、と思わずにはいられない。地中海の
島国マルタで、地元の女性記者が殺害された。車に爆弾を仕掛ける
という残虐な犯行である。彼女は「タックスヘイブン」(租税回避地
をめぐる「パナマ文書」の報道に携わり、政治家の不正資金疑惑を
追及していた。マルタとはどれほど恐ろしい国か。」

同業者が殺されているのになんでこんなことを書くか。哀悼を述べ、
ジャーナリストが犠牲になったことに憤りを表明するのが本来の
「記者」の書くことではないのか。

なんだよ「日本の新聞記者でよかった」って。朝日新聞阪神支局襲撃
事件を忘れたのか?それとも知らないのか?

書き出しを「政権の提灯持ちでよかった」に訂正してくれないかな。
そして「新聞記者」と自称するのを止めてくれないか。そして新聞
を名乗るも止めて「安倍様ファンクラブ会報」に改めてくれ。

『アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極』
角幡唯介 集英社文庫)を読み始める。

「ヨーロッパとアジアを結ぶ航路を発見せよ」。19世紀に大英帝国
期待を背負ったフランクリン隊は、北極探検中に全員が死亡した。

フランクリン隊は北極で何を見たのか。冒険家・荻田泰永氏と著者が、
フランクリン隊の足跡をたどった記録である。