歴史を直視せよ
毎年、終戦の日が近付くとNHKスペシャルは戦争関連の内容が
続く。今年もなかなか秀逸な放送が続く。
「原爆死」の回では避難場所になった小学校で被爆した人たち
の介護にあたった女性の言葉が重かった。
「私なりにあの時出来ることを精一杯やった。でも、助けられなかっ
た。許して」ってさ。この方が謝ることじゃないんだよね。あの日から
ずっとずっと罪悪感を背負って生きて来たのかと思うと切なかった。
そして、昨夜の「731部隊」。当時のことから、研究費欲しさに防衛省
の軍事研究に応募する危うさまでを伝えた。
予想されたことだが、ネット上の一部では「捏造だ」と騒いでいる人
たちがいたわ。加害の記憶からはどうしても目を逸らしたいらしい。
戦争って美しくなんかないんだけどな。被害者にもなり、加害者にも
なるのが戦争なんだけどね。歴史を直視したくないんだろうな。
『東京多磨霊園物語 時代を彩ったあの人びとに会う』(立元幸治
明石書店)を読み始める。
多磨霊園を訪れ、底に眠る著名人に思いを馳せるエッセイ。