最後を背負った12人の夏

ん…民進党・山尾しおりが横浜市長選で現職の林市長の応援
演説に立つって……。

林市長って今回の市長選でカジノ誘致を隠しているよね?そして、
問題ないおじさん菅官房長官がバックアップしている人だよね?

こういうことをやっているから民進党は信用されないんじゃないか。

『永遠のPL学園 六〇年目のゲームセット』(柳川悠二 小学館
読了。

夏の高校野球のシーズンだ。地方大会で続々と代表校が決まって
いる。以前からの強豪校もいれば、初出場校もいる。しかし、もう
2度と甲子園のスコアボードにその名前が掲示さることのない高校
がある。

PL学園。私の世代だと1年生ながら強烈な印象を植え付けてくれた
桑田真澄清原和博のKKコンビが一番記憶に残っているのかも。
勿論、その前後も強豪校であり、「逆転のPL」として高校野球ファン
は記憶していると思う。

そんなPL学園硬式野球部は2016年夏の大阪大会を最後に廃部
となった。本書はPL学園硬式野球部の新入部員募集停止のニュース
をきっかけに、かつての強豪校に何が起きたのかを追っている。

母体であるPL教団誕生から、野球好きでありPL学園硬式野球部
教団の広告塔として全面的にバックアップした2代教祖、甲子園で
の活躍等々。PL学園硬式野球部の軌跡を記しながら、廃部の
原因を探っている。しかし、教団の取材協力が得られていないので、
本当のところはどうなのかは闇の中だ。

ただ、教団の広告塔であった硬式野球部の度重なる暴力事件が
引き金のひとつではあったのだろうとは思う。著者も書いているが、
「世界平和」を唱える教団の高校の野球部で暴力事件となれば、
既に広告塔の役割は担えないものね。

暴力事件以外にも教団内のゴタゴタ、信者の減少とそれに伴う財政
難、PL学園自体の定員割れなど、色んな事が重なっていたのだろう。

甲子園出場校にその名がなくても、PL学園硬式野球部に憧れる野球
少年たちはいた。最後の部員となった12人もそんな野球少年たちだ。

本書の後半は、最後の硬式野球部員たちを追った記録だ。これがいい。
先輩たちは卒業して行き、部員募集が停止になっているので後輩は
入って来ない。そんな状況でも12人は最後の夏に甲子園を目標に、
大阪大会に出場した。

不運もあった。それでも12人は廃部を惜しんで球場に詰め掛けたOB
やファンの前で、精一杯の試合をした。一時は「逆転のPL」復活かと
も思われた。

だが、グラウンドで校歌を口にすることは出来なかった。2016年7月15日、
最後の12人の部員の夏が終わったと共に、PL学園硬式野球部は60年
の歴史に幕を閉じた。

夢のまた夢かもしれないけれど、桑田真澄監督の下、硬式野球部復活
なんてないだろうかと思う。

栄枯盛衰なんだろうけれど、強豪校の部そのものがなくなってしまうのは
やはり寂しいよね。