謎解き

しばらく前から話題だったらしいのだが、知らなかったんだよな。
友人からのメールで「文庫Xの中身って知っている?」と聞かれて、
初めて知ったのだもの。

どこかの新刊書店の書店員さんが始めたらしい。

「申し訳ありません。僕はこの本をどう勧めたらいいか分かりません
でした。どうやったら「面白い」「魅力的だ」と思ってもらえるのか、思い
つきませんでした。だからこうして、タイトルを隠して売ることに決めま
した」

その思いの通り、びっしりと文字が書かれたカバーがつけられ、タイトル
も著者名も隠して販売されているのだが、これが結構売れているそうだ。

友人からのメールに添付されていた画像から、スピンがついているから
新潮文庫であることは分かった。そうして、ノンフィクションであることと
価格からズバリ!中身を当ててしまったわ。

ふっふっふ。私は既に単行本で読んでいたのだ。時流に乗って探し回って
買わなくてよかったよ。つか、全国の書店さんが同じ企画をしているのでは
ないので、ほとんどの書店では普通に売っているのだけれどね。

ただ、内容について言わせてもらえれば私には少々物足りなかったの
だけれどね。

引き続き『ワシントンハイツ GHQが東京に刻んだ戦後』(秋尾沙戸子 新潮
文庫)を読む。

カーチス・ルメイアメリカ空軍の将校で東京大空襲の責任者。そんな人物
に日本政府は戦後に勲一等旭日章を授与している。航空自衛隊の育成に
貢献したから…との理由で。

しかし、著者がアメリカでルメイ関係の文書を調べても日本の航空自衛隊
の仕事をしたとの証拠は残っていなかったし、ペンタゴンの降下の功績者
パネルにもルメイの展示コーナーはなかったそうだ。

なんで叙勲したんだろう、日本政府。