5回目の3.11

昨日の夕方、6時から安倍晋三の会見がテレビから流れていた。東日本
大震災から5年目を迎えるにあたっての会見だったが、その内容と来たら
なんでもかんでも自分の手柄って話ばっかり。

政権交代したら復興が進んだとか、なんたらかんたら。原発再稼働を
させたのはどの政権だっけ?ふんっ。

なので、以下に本日の追悼式典での天皇陛下のお言葉を全文掲載する。

東日本大震災から五年が経ちました。ここに一同と共に、震災によって
亡くなった人々とその遺族に対し、深く哀悼の意を表します。
 五年前の今日、東日本を襲った巨大地震とそれに伴う津波により、二万人
を超す死者、行方不明者が生じました。仙台平野を黒い壁のような波が非常
な速さで押し寄せてくるテレビの映像は、決して忘れることができないもので
した。このような津波に対してどのような避難の道が確保できるのか暗澹
たる気持ちになったことが思い起こされます。また、何人もの漁業者が、
船を守るために沖に向け出航していく雄々しい姿も深く心に残っています。
 このような中で、自衛隊、警察、消防、海上保安庁を始めとする国や地方
自治体関係者、さらには、一般市民が、厳しい状況の中で自らの危険や労を
いとわず救助や捜索活動に携わったことに深い感謝の念を抱いています。
 地震津波に続き、原子力発電所の事故が発生し、放射能汚染のため、
多くの人々が避難生活を余儀なくされました。事態の改善のために努力が
続けられていますが、今なお、自らの家に帰還できないでいる人々を思うと
心が痛みます。
 こうした苦難の中で、政府や全国の地方自治体と一緒になって、多数の
ボランティアが被災者のために支援活動を行いました。また、百六十を超え
る国・地域や多数の国際機関、また在日米軍が多大な支援に当たってくれた
ことも忘れることはできません。
 あれから五年、皆が協力して幾多の困難を乗り越え、復興に向けて努力を
続けてきました。この結果、防災施設の整備、安全な居住地域の造成、産業
の再建など進展が見られました。しかし、被災地で、また避難先で、今日もなお
多くの人が苦難の生活を続けています。特に、年々高齢化していく被災者を
始めとし、私どもの関心の届かぬ所で、いまだ人知れず苦しんでいる人も多く
いるのではないかと心に掛かります。
 困難の中にいる人々一人ひとりが取り残されることなく、一日も早く普通の
生活を取り戻すことができるよう、これからも国民が心を一つにして寄り添って
いくことが大切と思います。
 日本は美しい自然に恵まれていますが、その自然は時に非常に危険な一
面を見せることもあります。この度の大震災の大きな犠牲の下で学んだ教訓を
いかし、国民皆が防災の心を培うとともに、それを次の世代に引き継ぎ、より
安全な国土が築かれていくことを衷心より希望しています。
 今なお不自由な生活の中で、たゆみない努力を続けている人々に思いを
寄せ、被災地に一日も早く安らかな日々の戻ることを一同と共に願い、御霊
への追悼の言葉といたします。」

原子力政策研究会100時間の極秘音源 ─メルトダウンへの道─』
NHK ETV特集取材班 新潮文庫)は読み終わったけれど、感想は明日。