人殺しの血脈

55年前の今日。日本国首相だった岸信介日米安保条約の強行
改定を行って総辞職した。

その前月。安保改定に対する反対運動のデモの最中、東大生だった
樺美智子さんが殺された。

そして、今日。岸信介の孫である安倍晋三は戦争法案を衆議院
強行採決をした。

国会周辺はもとより、日本各地で戦争法案に反対する人たちが
声を上げた。若い世代や、安倍信者が「ブサヨ」とか「左巻き」とか
のレッテル貼りをする人たちだけではなく、子供や孫の世代に
不安を抱く年配の方たちも多く参加していた。

この暑い中、熱中症で倒れる人が出たら、それは安倍晋三のせい
だと思うわ。まぁ、安倍晋三の場合は中東訪問の際にいらんスピーチ
をしてISISに拘束されていた日本人2人を既に殺しているだけどね。

審議に100時間を費やしたという。この時間だけを見れば長い時間
なのだろう。だが、提出されていた法案は10だ。10の法案に対して
100時間だ。単純計算して1法案あたり10時間である。

「こんなことで通るなら出したい法案、いっぱいわるわっ」とは財務省
の幹部の言葉だそうな。

委員長を務めた浜田靖一センセイも「10本まとめては少々乱暴だった」
とおっしゃっている。

ゲル閣下こと石破センセイも「世論調査の数字を見れば国民の理解を
得ているとはいいがたい」とおっしゃっている。

ゲル閣下としては歯がゆいだろうな。安倍や他の議員がたとえ話を
すればするほど、何言っているのかわからなくってるんだもの。出来れば
自分で説明したいところだろうよ。

結局はさ、国民に理解されなくたっていいんだ。やりたいからやるんだ
ということなんだろうね。政府のやることを黙って認めろって言っている
ように聞こえるわ。

こんな法案が成立しちゃって、施行されて、日本人がひとりでも命を
緒としたら誰が責任を負う?負わないよね、安倍とか高村だとか、
創価学会政治部の人たちとか。

政治家は、人殺しでもあるんだ。自覚してくれよ。

引き続き『キャパへの追走』(沢木耕太郎 文藝春秋)を読む。

「私は、あらためて思わないわけにはいかなかった。戦争を声高に
語ったり、煽ったりする人たちは、決してこのような場所で殺したり
殺されたりすることのない、安全地帯にいる人たちなのだ、と。
たぶん、今でも、なお。」

ノルマンディー上陸作戦が行われたフランス・オマハビーチを訪れた
際の沢木氏の文章の一節。

今日のこの日、この文章を心に刻む。