飲む・寝る・飲む・寝る・時々描く

梅雨らしい雨降りが終わったと思ったら、いきなり暑い。
いきなり真夏。なんじゃ、こりゃ。

こうさ、段階踏んで暑くなろうと思わんのか。今年の夏は。
台風の影響もあるんだろうけれど、体が気温に追いつかん
わいっ!

江口寿史の正直日記』(江口寿史 河出文庫)読了。

それはまだ私が漫画を貪るように読んでいた頃。好きだったのよ。
江口寿史の「すすめ!パイレーツ」が。何度読み返したことだろう。
処分する前の単行本はボロボロになっていたはず。

最後にちゃんと読んでいたのは月刊誌「ASUKA」に連載していた
江口寿史のなんとかなるでショ!」だったな。

いつの間にか漫画家は開店休業。イラストレーターのような仕事
ばかりになっていた江口寿史が、自身のホームページで掲載した
日記の1999年から2002年までと、ギャグ漫画家の大御所・山上
たつひこが13年ぶりに漫画家として復活祭のアシスタントを務めた
際の「金沢日記」をまとめたのが本書だ。

ご本人が「あとがき」で書いているように、「正直日記」と言いながら
も多少の脚色はあるんだろうな。それにしてもグズグズである。

遅筆であることは知っていたが、本当に仕事しない。しなきゃいけない
仕事があるのに先延ばし。何をしているかと言えば、飲んでます。酒を。

漫画雑誌の編集は経験がないが、締め切り間際やとっくに締め切りを
過ぎてジタバタしている著者の姿をどうしても編集者の目で見てしまう。
はっきり言って迷惑です、江口先生っ!

編集も印刷も製本も、原稿が上がるのを待っているんですよ〜。
イムリミットギリギリってのは心臓に悪いんですよ。ご存じで
しょうが。

大御所・山上たつひこに「江口さんには心底あきれました」と言われて
しまうのも分かるわ。

ギャグ漫画家・吾妻ひでおは自身の失踪やアルコール依存症を漫画
で描いた。江口寿史はそのダメっぷりを文字で書いた。

ダメなんだけど、この人の描く絵、好きなんだよな。今でも思い出せる
キャラクターがいるもの。

文章も上手いんだな。読みやすくてサクサク読める。でも、最後の漫画
はちょっと重かった。