更生は出来たのか

売れているらしいね、神戸児童連続殺傷事件の犯人・元少年Aの
手記。版元である太田出版は5万部を増刷するとか。

『絶歌』だっけ、本のタイトル。手記の出版については著名人を
巻き込んでの賛否の嵐が巻き起こっているらしい。

被害者遺族は以前から事件についてメディアに出すことはしないで
欲しいとの要望を伝えていたとか。完全に踏みにじっているね。

ネット上にアップされていた本書のページをちらっと読んだけど、
胸糞悪かったわ(汚い言葉ですいません)。たぶん、リサイクル書店
で見掛けても手に取ることはないだろうな。

元少年Aの両親も「被害者への賠償の為」と言って手記を出していた。
読むに堪えない酷いものだった。それ以前に、印税を被害者への
賠償に当てようと言う発想が受け入れられなかった。

何年、年十年かかっても、自ら稼いだお金から賠償する。それが罪を
背負って生きるって事じゃないのかな。

衝撃的だった事件の、その犯人の手記だ。売れない訳がない。だから
気持ちが悪いのだ。それで手にする印税は、彼が額に汗して働いた
成果ではないのだもの。

「人の命なんてアリやゴキブリと同じやんか。けど僕の命だけは大切や」

事件当時、彼はこう書いた。変わってないのかもしれないね。今でも
自分だけが大切なんじゃないのかな。

太田出版幻冬舎も、不買運動しようかしら。あ、積んでる本があるな。

『検証・法治国家崩壊 砂川裁判と日米密約交渉』(吉田敏浩/新原
昭治/末浪靖司 創元社)を読み始める。

政府自民党が安全保障法案が合憲だと言い張る際に持ち出す砂川
裁判。実は合憲判決の裏にはアメリカ政府との密約があった。

アメリカで機密指定を解除された公文書から、砂川裁判を検証する。