おい原発、何すんねん!

福島第一原発事故で出た福島県内の汚染土などの、中間貯蔵施設への
搬入が始まった。中間貯蔵施設となったのは福島県大熊町双葉町

30年以内に福島県外で最終的な処分をするとのことだが、一体、どこに
最終処分場を設けるのか。それさえ決まってないんだよな。

それなのに原発再稼働ですか、そうですか。ふ〜〜〜ん。

『プロメテウスの罠 7 100年先まで伝える!原発事故の真実』
朝日新聞特別報道部 学研)読了。

福島県飯館村。2011年3月11日の東日本大震災の発災後、1か月
が経った4月11日に国から計画的避難区域に指定された。

「村を出るなら死ぬ」。全村避難が報道された後、村の最長老で
ある102歳の男性は一緒に暮らす家族に呟いた。生まれ育った
村だ。男性は一度も村を離れることなく、102年を村で生きて
来た。

華族に呟いた言葉通り、男性は自宅で自死することを選んだ。
102歳の高齢者が、自らの首をくくる為にコンビニ袋をよる
なんてことがあっていいのか。

原発事故がなければ、家族に囲まれ自宅で天寿を全うしたで
あろう人だ。こんな現実があっても、後に弁解をしたものの
自民党高市早苗は「原発事故で死者は出ていない」と発言
した。

本書では取り上げられていないが、この男性以外にも被災地
では「私はお墓にひなんします」との遺書を残して、やはり
自ら命を絶った93歳の女性がいる。

これらの事例は原発事故による死者ではないのか。全員とは
言わないまでも、結局は政治家なんてこんな意識しかないって
ことなんだよな。

放射能は見えない。匂いもない。だから、余計に不安にもなる
し、恐怖感もあるのだ。それは身体的な影響はもとより、人の
心さえも蝕む。

福島市では地元の米を学校給食で使用する決定に保護者も地元
農家も揺れる。日本各地から福島県医大に集まった被曝治療
の専門家たちは、情報の不足、安定ヨウ素剤服用の是非等で
困惑を抱える。

朝日新聞朝刊連載記事の書籍化の第7弾となる本書は、放射能
という姿が見えないものに翻弄される人々の姿を取り上げて
いる。

飯館村に残ることになった高齢者介護施設、地元に密着し
多くの顧客に愛された小売店の再開までの道のり、被災地
で活動を続けた弁護士。皆、極限状態の中で道を模索して
いる。

だから余計に国と東京電力に怒りを覚える。「汚染水は
完全にコントロールされている」と世界に向かって嘘を
吐いた首相がいる。どこがだ?今でもダダ漏れじゃないか。

国策で原発を作りながら「いざ」という時をまったく考えず
突き進んで来たんだよな、この国は。