隻眼のジャーナリスト

今日、2月22日は「竹島の日」だそうな。島根県の記念式典では
またもや騒動が持ち上がったとか。

でも、私にとっては別のことで記憶するべき日になっている。

3年前の2月22日。シリアで取材活動中だった、ひとりの女性
ジャーナリストが亡くなった日だ。

メリー・コルビン。アメリカ生まれで、イギリス紙「サンデー・
タイムズ」のベテラン戦争特派員だった彼女は、シリア中部の
反体制派の拠点だったホムスで政府軍の砲弾の犠牲となった。

コルビンと言えばトレードマークだったのが左目の黒い眼帯。
2001年のスリランカ内戦を取材中に手りゅう弾の破片が直撃
して失明。

この怪我でPTSDを負った彼女だったが、取材活動を続ける
ことで克服したという。

彼女のレポートは動画サイトに公開されるごとに旦那の通訳
で閲覧していた。

「ここは、砲弾と銃撃戦の音がこだまする冷気と飢えの街だ。
人びとのくちびるは、こう問いかけている。『私たちは世界から
見捨てられてしまったのか』」

亡くなる数日前に「サンデー・タイムズ」が掲載した彼女の
特報の一文だ。

どこにいっても圧倒的な存在感を持っていた、隻眼の女性
ジャーナリストだった。

この世に戦争がある限り、多くのジャーナリストは現場を目指し、
その惨状を伝えようとする。それは誰にも止められないことだろうし、
止めてもらっちゃ困るんだ。

分かるかな?日本政府。分からないだろうな…ブツブツ。

引き続き『モンサント 世界の農業を支配する遺伝子組み換え企業』
(マリー=モニク・ロバン 作品社)を読む。

出たっ!枯葉剤。先日読んだ沖縄に持ち込まれた枯葉剤の製造元
としてダウ・ケミカルと共に2大企業だったのがモンサントなん
だよね。