桜の代紋は頼もしい

自民党が在京テレビキー局に対して選挙報道は公正にとの
申し入れを行ったとか。

これまでにも選挙の時には自民党だけではなく複数の政党
から文書での同じような申し入れがあったそうだ。

先日のニュース番組への安倍晋三の出演で街頭インタビューの
内容に気色ばんだのが原因か?

今回はかなり具体的な内容が記されているようだ。政権与党
だよね、自民党って。これって実質、報道への圧力ってこと
だよね。耳の痛い話は一切聞きたくないってことか。ふ〜ん。

『警視庁創立140年 警視庁重大事件100 〜警察官の闘いと
誇りの軌跡〜』(佐々淳行:監修/警視庁:協力 学研)読了。

ニュースとドキュメンタリー以外、ほとんどテレビを見たない。
旦那がテレビ大好きなので一応、点いてはいる。だが、私に
とってはほとんどBGMに等しい。

それでも春と秋の特別番組の季節にはテレビの前に座っている
ことがある。「警察24時」みたいな番組だけは時間の許す限り
見ている。

市民の生活を守ってくれる警察官の姿は頼もしい。そのなかで
も日本の首都・東京を守っているのが桜田門。警視庁である。

2014年1月15日に創立140年を迎えたのを機に、警視庁全職員を
対象に行われたアンケート結果から、140年の歩みのなかでの
重大事件100のランキングを紹介したのが本書である。

特別展においては一般からもアンケートを募り、本書では
それぞれに一般で何位だったかも掲載している。

ああ、こんな事件もあったなと思い出すものもあるのだが、
意外だったのは第9位の西南の役。これぞ警察官目線の
ラインキングなんだろうな。私は思い浮かばなかったもの。

そして、ランキングに入っていなくて意外だったのが
1994年の井の頭公園バラバラ殺人事件だ。この事件、
公訴時効を迎えて未解決のままなんだよね。なんで
入っていなんだろう。私だったら選ぶんだけど。

それぞれの事件についての時代背景にも触れているので、
事件自体を知らなくても全編興味深く読める。

警察官が殉職した事件のみならず、警察官の不祥事も扱って
いるのがいい。

先日、アメリカで黒人少年を射殺した警察官が不起訴処分
となって暴動が起きた際にオバマ大統領が「日本だったら
こんな暴動は起こらない」と言ったとか。

いやいや。昭和の時代、日本でもいくつもの暴動が起こって
ますよ。電車や駅舎を燃やしたり、警察官に投石したり、
一般人を巻き込むようなテロ・ゲリラ戦でしたよ。あの
渋谷でバリケード炎上なんてのもあったし。

あ、見て来たように言ってますけど実際は成長してから
知った事件ばかりです。時々、年上の人から「その歳で
その事件を知っているのはおかしい」と言われますけどね。

巻末に警視庁の組織図や事件年表もあって、衝動買いした
割にはいい本でした。

一旦、警察官の不祥事があればマスコミが大きく取り上げる
けど、ほとんどの警察官は真面目に勤務に励んでいるのだよ
ね。本書でも取り上げられているが、電車に飛び込み自殺
しようとした女性を助けて、自分は命を落とした警察官も
いるのだもの。