少女

今年も村上春樹ノーベル文学賞受賞ならずだった。ということは、
また来年も発表の時期にはハルキニストたちがテレビ・ニュースで
取り上げられるのか…。

さて、ノーベル平和賞である。今年はふたり。そのひとりがパキスタン
の少女、マララ・ユスフザイさん。17歳での受賞は史上最年少だ。

「すべての子供たちに教育を」

女性に生まれたというだけで、教育を受ける機会を奪われる地域が、
世界には存在する。「女性への教育はイスラムの教えに反する」と
してイスラム過激派から襲撃を受け、命の危機を乗り越えた彼女
の演説には力強いものがある。

いつぞやの国連での演説もそうだし、今回の受賞に際しての演説も
素晴らしいものだった。

だが、一方で懸念されることもある。受賞を機に、イスラム過激派
が彼女を再度、敵視した声明を発表した。

彼女は現在、襲撃後に治療を受けたイギリスにそのまま滞在している。
だが、母国パキスタンではイスラム過激派の襲撃に脅えながらも勉強
を続ている多くの少女がいる。

今回の受賞をきっかけに、パキスタン国内で第二、第三の襲撃事件が
起こらないとも限らない。

マララさんひとりに注目するのではなく、イスラム過激派から少女
たちを守ることを考えなくてはいけないのではないかと思う。

今回の受賞、諸刃の剣のような気がする。

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