突撃!ヒグマの晩御飯

ん〜、疑惑を証明するより死を選んでしまったか。STAP細胞論文の
共同執筆者であり、小保方氏の研究を指導した理研の笹井氏が
自殺かぁ。

再現実験も始まって、小保方氏は今、大変な時期ではないのだろうか。
それなのになぁ。死ぬ勇気があるのなら、STAP細胞が存在することを
証明する実験に全力を傾けてもよかったのではないか。

辛くて、疲れていたのだろうなとは思うけど、それは小保方氏も一緒
なんじゃないかな。なんだかこういう死の選び方って複雑な気持ちに
なるわ。

ご冥福を祈る。合掌。

『慟哭の谷』(木村盛武 共同文化社)読了。

家の壁からぬっとヒグマが顔を出す。「今晩は。お腹が空いたので
あなたを食べてもいいですか?」「いいえ、私は餌ではありません」
「でも、お腹が空いていて我慢が出来ないんです。カプッ」

こんな悠長な展開ではない。でも、突然、家に乱入して来たヒグマ
に噛みつかれるどころか食われるって。ギャー。

事件が起こったのは大正4年(1915年)12月。場所は北海道の開拓
地である苫前村六線沢。死者8人を出した日本史上最悪の獣害事件。

この事件を題材にしたのが吉村昭羆嵐』なのだが、元々の資料は
本書の著者が記した『獣害史上最大の惨劇苫前羆事件』である。

林務官として営林所に勤務する傍ら、事件当時の生存者や関係者を
訪ねて証言を集め、昭和39年に旭川営林局誌上に掲載された。

怖いです。ヒグマの執念深さがとことん怖い。一度襲った家に3度も
来ているんだもの。しかも、最初の犠牲者の通夜の晩に「食べ残し
忘れてた」って戻って来るんだもの。

大正時代の事件なので今より遥かに伝達方法も少ないし、情報も
混乱していた。当時の新聞の見出しなども掲載されているのだが、
犠牲者の人数や襲撃の模様などは誤報だらけ。

そして、「クマは火を怖がる」等の言い伝えを信じいたのも、被害が
拡大した原因でもあるんだね。

福岡大学ワンダーフォーゲル部が日高山脈でヒグマに執拗に
追い回された事件も怖かったけど、この苫前の事件も野生動物の
持つ怖さを教えている。

可愛いだけじゃやってられないんだよね、動物って。それにしても、
生きたままクマさんに齧られるのは嫌だぞ。せめて、息の根を止め
てからにしてくれないだろうか。

いかんっ!妄想が暴走しそうだ。朝、家のドアを開けたらヒグマが
いたらどうしよう。怖いよ〜。美味しくないから食べないでね〜。