広域任侠団体キリスト組抗争史

国民投票法改正ねぇ。18歳からですかぁ。

そういえば先日の朝日新聞の投書欄に集団的自衛権
行使を肯定する19歳の投書が掲載されていた。

憲法改正へ向けて、こういう世代を取り込みたいってこと
なんだろうか。

『仁義なきキリスト教史』(架神恭介 筑摩書房)読了。

ヤハウェ大親分。イエスヤハウェ大親分の一の子分。
十二使徒はイエス組直系の最高幹部。

お布施は上納金。十字軍はイスラム組へのカチコミ。
教皇領は縄張り。

そして、信仰は任侠道とイコールである。

あ、私が言っているんじゃありませんよ。本書の著者が
そう書いているんです。怒らないで下さいね、敬虔な
キリスト教徒の皆様。怒るなと言っても無理だろうけど。

エスの活動が表面化した時期からルターの宗教改革
までのキリスト教の歴史を、ヤクザになぞらえたエンター
テイメント小説(?)は、一読、ふざけているようではあるが、
かなり的確に2千年の歴史を描いている。

著者自らが演出が過ぎたと白状している部分はある。
それはご愛嬌というところか。台詞は全編広島弁
そう、かの東映任侠映画を彷彿とさせるのである。

きっと真面目にキリスト教を信仰している人にとっては
噴飯ものの作品だろう。けれど、キリスト教いついて
知りたいけれど『旧約聖書』や『新約聖書』を通読する
なんて無理っ!という人にとっては、面白おかしく
キリスト教について学べる入門書だと思う。

だって、ゴルゴダの丘で十字架に磔にされたイエス
おやっさん、なんでワシを見捨てたんじゃあ!」なんて
叫んでいるのだも。

今までの宗教関連の作品でこの手の発想がなかった
のも不思議なんだよね。本書を読んでみて、キリスト教
の発展の歴史って、ヤクザの発展となんら変わらない
のだも。

エスからルターまで。若干、駆け足で進んだようにも
思うが、一般人にはとっつきにくい宗教が分かり易く
学べる。

各章の最後にキリスト教史のなかでもエポック・メイキング
な出来事の解説もある。

いやぁ、それにしても大親分がお怒りだと言っただけで
人を死に至らしめるヤハウェ大親分。怖すぎ。ブルブル。