科学者は諸刃の剣を持っている
またオリンピックに政治が持ち込まれる。来月、ロシア・ソチで
開催される冬季オリンピックの開会式に、欧米の首脳の多くが
欠席を表明している。
理由は同性愛者への差別なのだそうだ。そんなこと、開催候補に
なった時から分かっていたじゃないか。今さら何を…なのだ。
他の国は同性愛者に対する差別は一切なのか?そんなことは
ないだろう。同性愛者ばかりではない。人種・民族・肌の色等々。
差別の一切ないところなんてありませんから。
『オッペンハイマー 原爆の父はなぜ水爆開発に反対したのか』
(中沢志保 中公新書)読了。
ロバート・オッペンハイマー。ユダヤ系アメリカ人の物理学者で
あり、ロスアラモス研究所の所長としてアメリカの原子爆弾開発
の指導的役割を担った人物である。
そのオッペンハイマーは第二次世界大戦後の冷戦時代に入って
からは水爆開発に反対を唱えた。原爆を作った男は、一転して
何故反対派となったのか。
オッペンハイマーに関する他の作品で読みたいものがあったの
だが、上下巻だったので手っ取り早く本書を選んだのだが失敗。
話が遠回りし過ぎで、途中でオッペンハイマー本人の話より
アメリカでの原爆を巡る政策の動きばかりになっている。
原爆を作って、日本に落として、その結果があまりにも甚大な
被害を生み出したので、「うわっ!やべぇ。大変なもん作っちゃ
たよっ」となって、結局は水爆開発に反対したってことでいいの?
文章も回りくどいし、ロスアラモスでオッペンハイマーが果たした
役割も割愛されてるしなぁ。
やっぱり最初に読みたいと思った作品を探そう。