愛国心って何だろう

今週の「週刊文春」の広告見出しを読む。そして、悩む。

反日で同盟を組む中国と韓国の記事中の歴史教科書に
ついての見出しである。

中国の歴史は「プロパガンダ」韓国は「ファンタジー

なのだそうだ。では、我が日本の歴史教科書はなんだ?
自虐史観はいかん」といって、関東大震災後の朝鮮人
虐殺の記述まで消そうとしている、この国の教科書は?

隠蔽?捏造?フィクション?愛国教育?さぁ、どれ?

歴史に限らず、軸足の置く場所で視点も変わるしなぁ。
一概にどれが正しいかは言えないんだけれど、事実は
事実としてとらえなきゃいけないんじゃないの?

「人は見たいものしか見ない」と言ったのはカエサルだったか。

権力者の見たいものだけを教えるのが歴史教科書では
ありませんよ。

遠くない将来、日本で愛国教育が始まるのかなぁ。それも
為政者が唱える「愛国」についての。

この日記で何度も引用しているが、アメリカのニュースキャスター、
ウォルター・クロンカイトの愛国心についての発言をまた引いて
おこう。

「だいたい、愛国主義というのはどうやって定義するのか。政府の行動を
すべて盲目的に支持することが愛国的なのか。それとも、一人一人の
国民が、政府の望むところに賛成しようが反対しようが、祖国のために
正しいと思う原理原則にしたがって発言し行動することが愛国的なのか。
(中略)あの反戦運動をしている人たちも、愛国主義者かも知れない。
少なくとも彼らには、自分たちの祖国愛があなたの愛国心と同じように
真摯なものだと信じる権利はある筈だ。そして、その信ずるところを表明
する憲法上の権利もある。この歴史的な国民的議論にあって、彼らの
言い分をわれわれが報道したからといって、それが愛国主義に反すること
になるとはどういうことだ」

引き続き『死刑』(森達也 角川文庫)を読む。

免田栄さんにもインタビューしてるのか。貴重だな。