本棚のここ、空いてますよ

自室の本棚を眺める。近代文学の作家の全集もあるが、圧倒的に
多いのはノンフィクションだ。

私の愛するノンフィクション。それが売れていない。薄々は分かって
いた。だって、新刊は店頭に並んだ時に買わなければ、次にいつ、
手に出来るか分からないのだも。

リサイクル書店で見掛ければいい方だ。作品によっては古書店
何軒はしごしても見つからないものがある。

売れないから書き手も育たない。そんな記事が今日の朝日新聞
朝刊に掲載されていた。

そうなんだよな。石井光太氏以降、「これはっ!」と期待出来る
若手のノンフィクション作家がいないのだ。その石井氏もそろそろ
限界に近いのだが…。

新刊書店で面白そうだなと思って手に取るノンフィクション作品は、
著者が元新聞記者だったり、NHKスペシャルの取材班なんだよね。

紙媒体の衰退で、発表する場も限られているのも要因。発表する
場がなれば、収入にもならない。収入にならなければ、取材も
出来ない。

なんという悪循環。こうやってノンフィクションは衰退していくの
かなぁ。そうして、ノンフィクション作家は絶滅種になるのかな。
それは寂し過ぎる。

若手作家よ、出て来〜〜〜い。そして、私の本棚の空きスペース
を埋めてくれっ!

あ…空きスペースがほとんどないや。汗。

『エベレスト50年の挑戦 テンジン親子のチョモランマ』(ジャムリン・
テンジン・ノルゲイ/ブロートン・コバーン 廣済堂)を読み始める。

エドマンド・ヒラリーと共に、人類初のエベレスト登頂を果たした
伝説のシェルパテンジン・ノルゲイ。その子である著者が、
父が挑んだエベレストに挑戦する。