人様のお家事情を覗き見

ん?皇太子同妃殿下が8月に被災地訪問だって?

今まで3回もドタキャンしているんだけれど、今回は本当に
行けるんだろうか。他の公務はどうあれ、被災地だもんな。

警備とか大変なんだよ、事前の準備が。なんで前3回、
皇太子だけでも行かなかったのかなぁ。ブツブツ…。

『日本の血脈』(石井妙子 文春文庫)読了。

いやはや、なんとも面白い本だった。著名人の数代前まで遡って、
その家系から彼ら・彼女らの生き方を検証している。

感傷的な文章も所々にあるが、女性作家だからだろうか、女性を
ないがしろにした男性に対してかなり辛辣な筆をふるっている。

その辛辣さが最も発揮されているのが、小泉進次郎小沢一郎
の章だ。小泉ジュニアに関しては本人ではなく、その父である
純一郎氏に対してである。

ジュニアの母であり、別れた奥さんへの純一郎氏の対し方に
相当のお冠である。これが気持ちいいほどに、冴えた筆を
見せている。

そして、私が一番読みたかったのが俳優・香川照之の章だ。
この章の為だけに本書を買ったと言っても過言ではない。

テレビをあまり見ないので、香川照之を初めてまともに見た
のはNHKのドラマ「坂の上の雲」で正岡子規を演じた時だった。

うまいなぁ…と思った。しばらくして、ドラマだったかCMだったか
で見掛けた時、なんだか嫌な顔になっていてびっくりていたら、
歌舞伎進出と聞いて二度びっくり。

離婚して母の下で育てられたとは言え、彼は歌舞伎役者・三代目
市川猿之助の長男。でも、40歳を過ぎての歌舞伎進出には
違和感があった。

香川照之が父の元を離れる原因となった藤間紫とのスキャンダル。
本書は当時のワイドショーや週刊誌の報道内容に疑問を呈し、
藤間流の歴史から三代目と藤間流との関係を解き明かしている
のが興味深い。

ずっと父に会えなかった。どうしても父に会いたい。だからって
本番前の楽屋に押し掛けて行っちゃダメだろう。大事な舞台を
控えている役者が、どんな心境なのか。同じ役者なら分かって
もいいようなもんだけどね。

私は本書を読んで、香川照之が嫌いになりました。

中島みゆきの父の話は切ないし、秋篠宮紀子妃の父方の
おばあ様・紀子(いとこ)さんも興味深い人物だ。そして、
美智子皇后の母・正田富美子さんの、マスコミが作った
イメージとは異なる実像も面白かった。

家系を遡るなんて余計なお世話かもしれないが、この人が
この人と繋がって、そうしてここであの人と繋がって…と
見て行くのは楽しい。

それにしても、皇室からのふたり。美智子皇后秋篠宮妃かぁ。
皇太子妃じゃないのね。あ、皇太子妃だとチッ…(以下自粛)。