私をいくらで買ってくれますか?

アルジェリアでの邦人襲撃事件から半年。今度はケニア
日本人が殺害された。

銀行からの帰りだという。乗っていた車の行く手をふさがれて、
車の窓越しに銃撃された。

つけられていたのか、計画的だったのか。亡くなられた方の
ご冥福を祈る。合掌。

『レッドマーケット 人体部品産業の真実』(スコット・カーニー
 講談社)読了。

人体の不思議展」という展覧会があった。展示されていたのは
樹脂加工された本物の遺体だった。

どういう経緯か分からないが、主催者の一部が中国の団体に
変わった。その頃から中国政府によって死刑に処せられた
人の人体が使用されているのではないかとの噂が蔓延した。

人間の体は利用価値がある。「肉体」と見るか、単なる「部品」
として見るか。部品として見るのであれば、これを利用しない
手はない。

墓から掘り返された遺体は綺麗に肉をそぎ落とされ、骨格標本
として世界各国の医科大学へ売り払われる。親族や親しい人
の遺体が、いつの間にかどこかの大学の教室に骨格標本
して展示されてたら嫌だ〜。

1日を1ドル以下で生活する人々は、いくばくかの現金を手に
する為に自身の臓器を売る。術後のケアがきちんとしいれば
いいが、貧しい人々の足元を見る商売。臓器を売って、必要
な現金を手に入れたはいいが、健康は損なわれたままだ。

国際養子縁組の為に、施設に預けられた子供がいつの間にか
海外の富裕な人の養子として送りだされる。それだけならまだ
いい。街角から幼い子供がさらわれ、虚偽の経歴を付けられて
海外へと送り出される。

設備も整っていない小屋に監禁され、繰り返し血液を抜かれる
男たち。売血は海外だけの話ではない。1960年代までは輸血
に用いる血液は売血で賄われていた。

キプロスで行われてる卵子売買。日本でも著名人夫妻が海外
で行った代理母の問題。

人間の体の部品は、余すところなく売買できる。需要があるのは
先進国、そしてそれを供給するのは貧しい地域の貧しい人々。

髪の毛だって溶かしてアミノ酸のしてパンの発酵剤って…ギャー。

おぞましいけれど、これが現実なんだよね。お金さえ出せば、
何でも手に入るんだ。

さて、私の体、まるごとハウ・マッチ?