ジャーナリストと言う人種

どうか東京以外に投票して下さい。既に1回、開催しているので
もういいです。オリンピックは日本以外に持って行って〜〜〜。

長井健司を覚えていますか ミャンマーに散ったジャーナリストの
軌跡』(明石昇二郎 集英社)読了。

響き渡る銃声。逃げ惑う人々。そして、路上に横たわる彼だけが
残された。ビデオカメラを握った右手を掲げて。

スー・チー女史の軟禁が解かれる以前の2007年9月27日。軍事
政権下のミャンマーで、取材中の日本人ジャーナリストが命を
落とした。

長井健司。テレビの現場からフリーランスのジャーナリストになり、
アフガニスタンイラクでも取材活動を続けた人だった。

スクープを放った訳ではない。それでも彼が関わったいくつかの
ドキュメンタリーをテレビで見た。そこには弱者に対すると、
とてつもない正義感が漂っていた。

「伝えなければいけないものが、そこにあるから」

危険なことは百も承知している。だが、そこで起っていることを、
事実を伝えなければならない。それがジャーナリストの仕事な
のだから。

そうやって、日本人も含め、これまで多くのジャーナリストが
亡くなった。

「『悪いことは悪い』と、俺は棺桶に片足を突っ込むまで言い続け
るんだ」

その「悪いこと」のひとつが、ミャンマーの軍事政権による市民へ
の弾圧だった。臣民や僧侶たちが参加したデモを撮影中、政権側
の兵士の放った銃弾が彼を襲った。

狙い撃ちだったという。外国人ジャーナリストを狙い撃ちしたとの
証言もある。都合の悪いことを、自国の外へ持ち出されたくない。
だから、彼が銃弾に倒れた時、その手にあったビデオカメラも
返却されていなのだ。そこにはきっと、彼を撃った兵士の姿が
映し出されていたことだろう。

彼らジャーナリストたちが戦地や紛争地から伝える情報は
貴重だ。でも、もう誰も命を散らさずに帰って来て欲しい。