超高齢化社会の課題

暑い。東京都心でも29℃を記録したそうだ。もう夏って言ってもいい
くらいの気温だね。

そうして、我が旦那はエアコンのリモコンを握っている。隙あらば冷房
を入れようとしている。毎年のことだが…まだ早いよっ!

でも、暑いよね。今日は扇風機で我慢して下さい。

『老後の生活破綻 身近に潜むリスクと解決策』(西垣千春 中公
新書)読了。

若い頃はなんでもなかったことでも、歳を取るごとに出来なくなる
ことが増えていく。人は年々、身体能力や記憶力が減退して行く。

外出するのが億劫になったり、物忘れが頻繁に起こったり、知人・
友人の訃報も増えてて知り合いの数も減少して行く。

そして、予期せぬ出来事がきっかけとなって生活が追い詰められて
行く場合もある。本書では高齢者がどんなリスクを抱えているのか。
生活が破綻を来す前にどんな公的支援が受けられるのかを詳しく
紹介している。

老後の蓄えが充分にあったとしても、金銭管理が出来なくなったり、
昨今急増している振り込み詐欺や高齢者を狙った高額商品の
訪問販売に引っかかったり。

また、子供の失業や離婚で高齢になった親に経済的な依存を
している場合や、親族からの金銭搾取によって正常な生活が
送れなくなった高齢者の具体例は、他人事ではない。

思いがけない事故や病気による入院でも経済的な危機に見舞われ
るし、生活が困窮し始めると持病があっても治療を中断してしまい、
あわや…ということもある。

本書では大阪府の例を挙げて、社会福祉事業関連の各種サービス
がどのように活かされるのかを解説している。ただ、支援を必要と
している人に必要な情報が届かないとどんなサービスがあっても
機能しないんだよね。

最近、高齢者の金銭管理を任されていた人が実は預かったお金を
使い込んでいた…なんてニュースもあった。高齢者が入所する
施設での虐待の報道も絶えない。

少子高齢化社会を迎える日本。介護保険サービス等もあるけれど、
福祉自体がいつ破綻するかも分からない。

そう考えると、なんだかぞっとする。近い将来、生活に困った
高齢者が溢れる国になるんじゃないいのか。