両刃の剣なんだ

明治座歌舞伎座と、2日連続で歌舞伎三昧をして来た。
途中で居眠りをしていたのは内緒である。笑。

先月の公演はさすがにチケットが取れなくて行けなかったので、
新装なった歌舞伎座を満喫である。

地下鉄から直接入れるようになったのも便利だし、場内に入らなく
てもいくつかのお土産が買えるのも嬉しい。

また行こうっと♪

『戦争と科学者 世界史を変えた25人の発明と生涯』(トマス・J・クロー
ウェル 原書房)読了。

本書は古代のカリニコスの火から、現代の防弾繊維までを取り
上げ、各発明者の生涯と新たな発明が戦争にもたらした事象を
解説している。

俗説と史実がごっちゃになっているのが気になる。

諸刃の剣なんだよね、科学って。平和利用と名付けてしまえば
核開発だってできちゃうのだもの。

ノーベル賞にその名を留めるアルフレッド・ノーベルが発明した
ダイナマイトだって、トンネルや鉱山の掘削工事では大活躍だ
けれど一時に大量に人を殺傷出来るんだ。

死の商人」としてだけ記憶されることを嫌ったノーベルが設立
したこの世界的な賞に、平和賞が設けられているのは皮肉か。

実際、毒ガスを発明したハーバーもノーベル賞受賞者だものね。

戦争が自国の有利になるよう自分の持つ知恵と技術を駆使する
のは当然のことかもしれない。でも、この世で一番非人道的で
ある戦争に科学技術を利用する事に対しては大きな懸念が
ある。

「核爆弾は非人道的な武器である」との言葉を聴いたことがある。
そもそも戦争自体が非人道的であり、人道的な武器なんて存在
しやしない。だが、人間がいる限り諍いは絶えないんだよね。

科学技術の進歩と共に、戦争の在り様も大きく変化した。今は
コンピューター画面を覗いての戦争だもの。

今後も変化し続けるのだろうな。戦争や紛争がなくならない
限り。はぁ・・・。