大富豪の謎
イギリス・ロンドン郊外の大邸宅で、ひとりの男の遺体が発見された。
彼の名前はボリス・ベレゾフスキー。ソ連崩壊後のどくさくで巨万の
富を築いたオリガルヒのひとりである。
エリツィンの信頼を得、プーチン閣下を支持するも、「金儲けには目を
つぶろう。だが、政治へは口出しするな」の閣下と衝突。反体制派を
組織して反プーチン運動を起こそうとするが、国民の支持は得られ
なかった。
その後、アエロフロートの公金横領疑惑で追及されるのを逃れる
為にイギリスに亡命。同じくイギリスに亡命し、ポロニウムを盛られ
て暗殺されたリトビネンコの支援者となる。
こんな経歴だけに、彼の死亡のニュースを知った時、「おぉっ!さては
暗殺されたか?」と思ったのは私だけではあるまい。
リトビネンコの時にすぐにばれちゃったから、今回はポロニウムじゃなかっ
たのだな。どうやったのだろうと考えていたら、違ったらしい。
イギリス当局の正式発表は「事件性なし」だった。自殺で片付いちゃった
よ。つまらんなぁ。
かつての大富豪も、離婚訴訟や慰謝料、同じオリガルヒのアブラモビッチ
との裁判でその富も底をついていたとか。
ロシア国内でもうちょっと器用に立ちまわっていたら、財産を失い、
異国で亡くなることもなっかたろうにな。
『プルトニウム・ファイル いま明かされる放射能人体実験の全貌』
(アイリーン・ウェルサム 翔泳社)を読み始める。
プルトニウムを人体に投与したらどうなるんだろう。アメリカの有名
医師たちが関わった極秘実験の全貌を暴く。