サイバー・スペースの悪魔

今月は日曜出勤が3回もある。その1回目が今日だった。

暇である。暇すぎるほどに暇である。金曜日は息つく暇もないほど
忙しかったのになぁ。

あんまり暇なんで資料の整理をしていたが、それでも時間を潰せず。
あぁ…私はやっぱり平日出勤がいいな。どんなに忙しくても、やること
が何もないよりいいもの〜。

『ザ・ネット・サイコ J・ロビンソン猟奇殺人事件の真実』(ジョン・
ダグラス/スティーヴン・シンギュラー インフォバーン)読了。

最初は経歴詐称だった。それが小切手や金銭の詐欺に発展した。
ジョン・ロビンソンの人生は犯罪とは切っても切れない縁で結ばれ
ていた。

似たような手段で繰り返される詐欺行為だが、何度も法廷に立つ
ものの実刑判決は回避された。しかし、ひとりの保護観察官
ロビンソンの犯罪歴に目を付け、「この男は刑務所に放り込んで
おかないと危険だ」と判断する。

執念が実りやっと刑務所に収監されたロビンソンだが、更生する
為の施設で彼は犯罪の新たな手段を身につける。インターネット
がそれだ。

ジョン・ロビンソンが引き起こした一連の事件は、サイバー・スペース
を利用したアメリカ初の連続殺人事件となった。

ある種の性的嗜好を求めてインターネットの世界をさまよう女性
たちに対して、その性的嗜好を満足させられること、金銭的にも
支援が出来ることを申し出て女性たちを誘い込む。

ロビンソンの手口は成功したかに見えたが、彼の元を去って警察
に訴え出た女性が現れたことから一連の事件が発覚する。

女性たちを誘う手口、殺した後の工作。ロビンソン事件の流れは
追えるのだが、彼がどうして詐欺師から連続殺人犯になったのか。
何故、関係を持った女性たちに死をもたらしたのかが本書では
皆目分からない。

インターネットがやっと民間に普及していた時代の事件だけに、
捜査陣も現在のように専門な知識を持っていなかった。それが、
事件の発覚を遅れさせた原因でもあるのかな。

元FBIのプロファイラーが共著者なのに少々残念な仕上がりだ。