偏見の温床
出版予定の一覧を見ていて、面白そうだなと思っていた本があった。
「読みたい本リスト」にも入れていたのだが、突然の出版中止である。
『イスラムの人々はなぜ日本が好きなのか』というタイトルの本だ。
版元は日本経済新聞出版社。
先般のアルジェリアでの人質事件を受けて「読者の理解を得られない」
という理由らしい。
おかしくはないか?イスラム世界は日本の仮想敵国か?そうでは
ないだろう。アルジェリアの事件だって、一部の過激な行動を起こす
グループが起こしたことじゃないか。
日本経済新聞社の言い分を受け止めるのなら、イスラムに関した
書籍はすべて出版中止にしなくてはいけなくなるではないか。
なんだよ、この自主規制。こんな勘違いした判断が、偏見を育てる
温床になるんじゃないか?
本書の著者は出版中止の判断に抗議をしたそうだ。当たり前だよね。
こうなったら、版元を変えて世に出してくれないかな。
それにしても、見損なったよ。日本経済新聞社。
引き続き『ザ・ネット・サイコ J・ロビンソン猟奇殺人事件の真実』(ジョン・
ダグラス/スティーヴン・シンギュラー インフォバーン)を読む。
詐欺行為を繰り返しているのに、収監されない不思議。