ほくそ笑んでいる奴らがいる

クラブ顧問の体罰が原因で高校生が自殺してから、日本各地の
学校での体罰のニュースが絶えない。

それが飛び火したのか。女子柔道のトップクラスの選手が監督の
暴行・パワハラを告発した。告発先は柔道連盟ではなく、日本
オリンピック委員会だ。

選手たちから信用されてないじゃん、柔道連盟ったら。

体罰問題、どこまで拡大するのやら。この際だから膿は出し切れば
いいんじゃないか。

『国家の闇──日本人と犯罪〈蠢動する巨悪〉』(一橋文哉 角川one
テーマ21)読了。

組織犯罪の戦後史…というところか。新潮文庫の『未解決』と重複する
部分が多々あるのはご愛嬌か。

多くの報道陣の目の前で刺殺されたのは、オウム真理教の村井秀夫
だけではない。豊田商事の永野会長刺殺事件も、実行犯が堂々と
「俺が刺した」と報道陣の前に登場した。

この豊田商事ペーパー商法の詐欺のノウハウが、現在の振り込め
詐欺やオレオレ詐欺に連綿と引き継がれている…なんてのは興味
深い。詐欺の「秘伝書」なるものが存在しているそうだ。

さぁ、では誰が何のために永野会長を刺殺させたのか。

豊田商事事件に限ったことではないが、著者お得意の謀略説が
延々と述べられている。分かっているんだ。「闇社会」と「闇の
紳士」が裏ですべてを動かしているって結末は。

古くは下山事件や3億円事件、グリコ・森永事件からライブドア
野口氏刺殺事件まで。一橋氏にかかるとぜ〜〜んぶ闇の紳士
たちが大活躍だ。いいけどね、それでも。

確かにこの世の中、事件の裏でほくそ笑んでいる人間はいる
のだろう。ロッキード事件の角さんなんて、正に「はめられた」
という感じだもの。

闇社会と闇の紳士の悪行を公にするのは難しいのだろうな。
取り敢えずは、ロッキードリクルートも逃げ延びた中曽根
康弘に事実を語ってもらおうか。笑。