背景を探れ

昨夜は妹一家と一緒に実家で食事会だった。

妹一家、どうやら家を買うらしい。今はアパートに一家6人で住んでいる
のだが、姪たちがそれぞれ成長した為に手狭になったようだ。

現在住んでいる場所から少し離れた場所に購入予定だそうだ。

引っ越し祝いをあげなきゃなぁ。さて、何がいいだろう。

『医療事故がとまらない』(毎日新聞医療問題取材班 集英社新書
読了。

中学生の頃、放課後の学校で遊んでいて段差から足を踏み外した。
足を地につけると痛みが走る。

生憎と保健の先生は不在。友人の肩を借りて学校近くの外科医院に
行った。レントゲンを取って「骨に異常なし」と言われ、湿布をあてられ
帰宅した。

翌朝、挫いた右足首は腫れ上がり、歩くこともままならない。改めて
祖母のかかりつけの接骨院に連れて行かれた。

「くるぶしの骨が開いている」

くるぶしは2枚の骨が重なっているそうだ。それが開いている。
このままでは内部に肉がついて歩けなるところだったと言われた。
よかったよ、早目に違う病院に行って。

命に掛かることではなかったが、今考えたら診断ミスなんだよね。

本書では出産・手術・治療中の不適切な処置で、命を落としたり
重い障害を負ったりした例を挙げて医療事故問題に迫っている。

医師に技量不足があったり、知識不足があったりするのはお話に
ならないが、不可避な事故ってのもあると思うんだよな。勿論、
医療事故はないに越したことはないのだけれど。

医療事故を起こした医師に対する処分に関して欧米の制度と
比較して語られているのだが、解消しない医師不足や看護師
不足等、事故の起こる背景を複合的に分析しなきゃいけないの
ではないだろうか。

多くの医療事故の実例の列挙ばかりでは勿体ないな。確かに
何度も事故を起こしている医師に対して、講習義務等がない
日本の制度も問題だけどね。