不思議なご縁

子供の頃、近所には八百屋さんやお肉屋さん、乾物屋さんに
お菓子屋さんが集まったマーケットがあった。なくなったのは
中学生になる頃だった。

別の通りにあったお米屋さんはコンビニエンス・ストアとなった後に
店じまいをした。お豆腐屋さんは数年前にご主人が亡くなったのを
機に閉店。

そして今日。私が生まれる以前からのお付き合いの魚屋さんが
お店を閉めてしまった。

不思議な縁であることを母から聞いたのは随分前だ。現在、実家の
ある場所に引っ越して来たのは、私が生後8カ月くらいの頃だった。

以前に住んでいた場所の近所の魚屋さんで、小僧さん(この言い方も
今はしないね)だったご主人が、独立して同じ地元に引っ越して来た。

鮮魚は勿論、練り製品や魚介の加工品はこの魚屋さんに頼っていた。
実家で法事があるといいところばかりを見つくろって、頼んだ値段以上
と思われる刺身の盛り合わせを持って来てくれた。

おじさん、おばさん。長年、有難う。母共々、いつもまけてもらって
有難う。そして、おいしいお魚を有難う。

さて、どうしよう。母も私も、スーパーの刺身って買ったことがないんだよ
なぁ。これからどこで鮮魚を買えばいいんだろう。汗。

『マロー・ボーイズ 放送ジャーナリストたちの栄光と屈辱』(スタンリー・
クラウド/リン・オルソン NHK出版)を読み始める。

20年以上前に読んだのだが、いつの間にか書棚からなくなっていた。
なので、今年の神田ふるほん祭りで迷わず購入した1冊だ。

ラジオ黎明期、第二次世界大戦の報道で放送界のニュースの在り方
に大きな影響を与えたエド・マローと彼の元に集まった11人の弟子たち
を追ったノンフィクションである。