変わり続ける「家庭の味」

暇だったので国会中継を見ていた。復興予算の使い道について
突っ込んでいるのは、先日まで同じ政権与党に在籍していた
センセイである。

なんで在籍していた時に問題視しなかったんだい?日本維新の
会の松野センセイよ。看板変えても同じ穴のムジナですよ。

『家族の勝手でしょ! ─写真274枚で見る食卓の喜劇─』(岩村
暢子 新潮文庫)読了。

もしやしをたくさん入れたからって、それは「具だくさん味噌汁」とは
言いません。

食の崩壊が言われて久しいが、本書は「食DRIVE」調査という家庭の
食卓調査の機関に集められた写真を元に、「こんな酷い食卓がある
んですよ」の例をまとめている。

ます、断っておかなければいけなのは本書に掲載されている食卓
の風景は、調査のほんの一部である。4,098枚中の274枚だから
10%にも満たない割合であるということ。

副題には「喜劇」とあるが、こりゃ「悲劇」だよ。焼きそばに焼きそば
パンなんて組み合わせはありなのか?子供の食事がお菓子だけ?
お弁当にふりかけご飯と冷凍グラタンってさぁ…。

掲載されている写真では圧倒的に総菜や持ち帰り弁当、デリバリー
食品が多い。しかも銘々の取り皿もなし。「サラダ」とか書いてあるの
に、キュウリだけ、レタスだけ、トマトだけって…。それ、「サラダ」とは
言いませんから〜。うぅ、シクシク。

3食きちんと食べることにこだわらないとか、野菜は学校や幼稚園で
食べるから家では野菜料理はしないとか。なんなの〜、このお母さん
たちっ!キーーーーッ。

と、読み手がこんな感情を持つようにピックアップしているんだろうな。
「食の崩壊」ってテーマありきでまとめてるんだろうな。

でも、少数派ではあっても近い未来、こういった食卓風景は多数派
になる可能性だってあるんじゃないかと思う。

だって、なんでも電子レンジで調理出来る商品が巷には溢れて
いるもの。

こりゃ反面教師として手元に置いておく本だな。まぁ、私の料理も
たいがいは手抜きだけどね。