生きるヒント?

北海道の登山ツアーで8人の凍死者を出したツアー会社が、今度は
中国・万里の長城ツアーでふたりの犠牲者を出した。

現地は50年振りの大雪だと報道された。天候は変わりやすい。まして
高地だと余計だ。予測が難しかったのかなぁと思った。

ただ、「念の為」って考えはあってよかったのではないか。まして以前に
似たような事故で犠牲者を出しているのだから。

今回の事故も今後検証がなされるのだろう。今日のニュースでは「下見
をしていなかった」「現地ガイド任せだった」とあったが、こういうツアー
会社は他にもあるんじゃないかな。

亡くなられたおふたりのご冥福を祈る。合掌。

『アナスタシア 響きわたるシベリア杉 シリーズ1』(ウラジミール・メグレ
 ナチュラルスピリット)読了。

自動車は障害物を感知して自動停止し、パソコンは漢字を変換してくれ、
汚れた食器は食器洗い機に放り込み、携帯端末に至っては音声に
反応してくれる。

身の回りのいろいろなものが進化している。ものが進化すればするほど、
使う側の人間は退化しているのではないか。

ソ連が瓦解しロシアとなった。社会主義から資本主義への転換。著者は
そんな時代の実業家だ。船を利用してのビジネス・ツアーの際、ふたりの
老人から鈴の音のように鳴るシベリア杉の話を聞く。

これがきっかけとなって、著者はリンギング・シダーの謎を追う為にシベリア
へ行く。そこで出会ったのがアナスタシアと名乗る女性だ。

シベリアのタイガで暮らすアナスタシア。でも、彼女には家がない。草原が
彼女の家、食べ物は自然の恵み。そして、野生の動物たちさえ彼女と
共存している。

本来、人間には様々な能力があった。それを私たちは忘れていないだろう
か。動物や植物との関係を忘れていやしないか。というお話。

実話なのだそうだ。『アガーフィアの森』の例もあることなので、シベリアの
奥地で生活を続けている人たちがいたとしても不思議じゃない。まして
ロシアだし。

残念ながら私は素直には受け入れられない。ファンタジーとしてなら
どうにか…ってとこかな。

現在の人間の生活に警鐘を鳴らしている部分は分かるのだが、超能力
まがいの話までになってしまうとどうも疑ってかかってしまう。

ちょっと残念だな。