すいません、広告業界にいました

「サンディ」。温帯低圧に変わったようだが、被害が拡大している。
ニューヨークの地下鉄は浸水。発電所も停止して、広範囲で停電。

都市機能はマヒして経済的損失は1兆円超だとか。亡くなった方、
行方不明の方もいる。自然災害の怖さだね。

日本から何か出来ないか?先の震災の時は助けてもらったのだ
もの。やっぱり義援金かな。

電通原発報道 巨大広告主と大手広告代理店によるメディア支配の
しくみ』(本間龍 亜紀書房)読了。

著者は電通に次ぐ大手広告代理店・博報堂の元社員。なので、期待して
購入したのだが途轍もない肩透かしを食らった。

電通のメディア支配については類書が他にもあるのでそちらを読んだ方が
いいかもしれない。

だって、このタイトルと副題なのにほとんどが「広告代理店とはどんな仕事を
しているところなのか」の解説書でしかないのだもの。

広告業界の片隅に身を置いていたので、広告主・広告代理店・メディアの
関係はある程度は理解しているから個人的には参考になる部分は少ない。

しかし、震災以降、メディアの隠蔽や噓に興味を持った人ならば興味深く
読めるかもしれない。

原発報道がどのようにコントロールされたのか。この部分に最も興味が
あったのだが、結局は「東京電力も広告主のひとつ」のような取り上げ
方だった。そりゃそうだよな、電通に限らず広告主の意向をそのまま
メディアに伝えるのが広告代理店の仕事なんだもの。

大手自動車メーカーや大手家電メーカーの広告引き上げ恫喝事件(?)
だって目新しいものじゃないしなぁ。

要は「広告代理店も大変なんですよ〜」ってことなのか?まぁ、それも
分からないでもないけどね。業務の激しさに耐えらなかったのか、自ら
命を絶った人の話もいくつか耳にしているから。

結局は「金」なんだよね、ものを言うのは。広告収入で成り立っている
メディアが、制作よりも営業が力を持っている限り言論なんて統制
出来ちゃうし、広告代理店だって広告主の言いなりだもの。