世界征服も夢じゃない
奇跡の回復はならなかった。今年7月に脳幹出血で倒れた桑名正博が
帰らぬ人となった。呼吸不全。享年59歳。
40周年ツアーの最中だった。ご冥福を祈る。合掌。
『邪悪な虫』(エミリー・スチュアート 朝日出版社)読了。
軍隊アリの大群と開拓者との闘いを描いたのは「黒い絨毯」。高圧の電流で
凶暴化したゴカイが人間を食いつくすのが「スクワーム」。
この2作品の映画ほどではないにしろ、人間に害をなす虫は多くいる。
姉妹作『邪悪な植物』同様、害虫や毒虫の数々を事例を交えて紹介して
いる。もちろん、細密なイラスト付き。イラストなんだけど、あまりのリアルさ
にページに触れるのがためらわれるところもあるんだけど。笑。
オオスズメバチのように刺されると死に至る場合もあるし、人間に直接
痛みを与える訳ではないけれど、大量発生して農作物を全滅させる
虫もいる。
毒もないし、噛みもしないけれどその臭いがやっかいなのがカメムシ。
私も昔、踏みつぶして酷い目に合った。
このカメムシ、寒いのが苦手。ペンシルベニア州のある家には避寒しようと
カメムシがやって来る。食器棚、引き出し、ベッドの下でくつろぐカメムシ。
しまいにはクリスマス・ツリーに登って飾りの仲間入りをしていたという。
しかし、考えてみたら虫たちが人間と同様の知能を持っていたら世界
征服だって夢じゃないんじゃないか。有史以来、人間は幾度も虫と
戦って来た。それでも、虫たちは耐性を獲得し、生き延びているの
だもの。
でもさ、これも生き延びる為の手段なんだよね。だから、自分の体を
変化させたり出来るのだもの。
尚、著者によると全世界には100京の虫がいて、ひとり当たりに換算すると
2億匹になるらしい。
う…2億匹の虫が体にたかっているって考えたらそこらじゅうがムズムズ
かゆいよ〜〜〜。